Baghdad
イラクの首都。バグダッドと表記されることが多かったが、こちらの方が原語に近い。 もともとティグリス川流域はシュメールの時代から世界史の先進地域だったが、8世紀にイスラーム勢力によって建設され、イスラム世界の中心として発展。東西交易の結節点であり、豊かな三日月地帯の中心であり、もちろんティグリスの水運も利用可能とまさに商業中心たるべき地の利を持っていた。
ほかのひとのブログで拝見して、読もうと思った本。思った時点では今年四月十日発売の本書は図書館購入前でしたので、紀伊国屋書店で注文書店受け取りにして、ポイントもつけてもらいました。したっけ、今ではもうどこの図書館も蔵書完備。もともと1982年8月筑摩書房「世界の神話」シリーズの一冊として刊行された本だそうで、そっちも図書館蔵書がありました。とほほ。でもまあいいや。文庫化に際して一部のルビを割愛、図版を差し替えたそうです。 筑摩書房 ペルシャの神話 / 岡田 恵美子 著 ペルシャの神話 (ちくま学芸文庫 オ-35-1) 作者:岡田 恵美子 筑摩書房 Amazon 「めぐる天輪」が支配する嘆きの世界…
困ったことになった。 いや、それ以上です。 地球上の科学はまったく不完全なのに絶対だと教えられた大人たちが邪魔な存在になってきた。 世界中でキリスト教徒は11億人いる。彼らが一心に信じる聖書は、ヨルダン西岸で羊飼いが発見した死海文書が原典だった。 聖典のエノク書を削ったものがHoly Baible だったのだ。 それはさらにシュメール粘土版に起源があった。 この100年で科学が進むにつれて、人間の科学から投影された常識が瓦解し続ける。 5000年前の粘土版に書かれている方へ、修正され転落している。 1、古代飛行船→スペースシャトルの船型だった 2、ニビル星は創作→最近、外洋惑星Xが発見された。…
文字霊日記・3361日目 2023年9月24日 ・・・東の空に半月・・・西の山に落ちかかっている太陽・・・ www.youtube.com https://www.youtube.com/watch?v=ry3eW0AkYMM 昨日も今日(25日)も庭を遮蔽(シャヘイ)する松の木々と、それらに並ぶ2本の桜の木、白とピンクの花を咲かせている名前不明の花・・・ 子供のころは「こけこッこゥ花」なんて花弁を取って 鼻の上にクっけて遊んだが・・・ 「コケコッコー花」・・・ タチアオイ(立葵・Althaea rosea・シノニム・Alcea rosea) アオイ科の多年草 属名 Althaea ギリシア語…
硫酸をはじめとした酸は,錬金術において重要な役割をはたしてきました. その工業的製法も,はじめは錬金術で使われた手法から発展したものです. 《賢者の石を探す錬金術師》ジョセフ・ライト,1771年,油彩硫酸の製造方法の歴史について,まずは錬金術から見ていきましょう.
しま:750年。ウマイヤ朝はクーデタによって倒され、アッバース朝が誕生します。クーデタを起こしたのは、シーア派やマワーリーと呼ばれる“非アラブ人改宗者”でした。 生徒:ん?シーア派の人たちがウマイヤ朝に不満を持つのは前回の話で分かるんですけど、どうしてマワーリーが不満なん? しま:じゃあその説明からしよう。ポイントは税制度だ。イスラームの税制はジズヤ(=人頭税)とハラージュ(=地税)がある。ウマイヤ朝の時代は、“アラブ人であれば”これらは両方免除されて、非アラブ人であればどちらも課された。 生徒:え!?イスラーム教に改宗しても!? しま:そう!だから非アラブ人改宗者は不満だったわけ。さて、一方…
ローマ帝国の万民法(ばんみんほう)とは? ローマ帝国の万民法(Lex Mancipii)は、奴隷制度における奴隷の取引や所有に関する法律です。 背景 ローマ帝国では奴隷が重要な労働力として使用されており、彼らは所有者によって売買されることが一般的でした。万民法は、奴隷の取引と所有権の移転に関する明確な法的枠組みを提供することを目的として制定されました。 奴隷の売買と取引 万民法は奴隷の売買や取引に関する規定を含んでいます。奴隷は市場や奴隷商人を通じて販売され、奴隷主との間で取引が行われました。万民法では、奴隷の取引において正当な契約と財産権の譲渡が確立されるよう定められています。 奴隷の所有権…
・1201年 テムジンは、東方の遊牧諸部族の連合軍を破った。そしてモンゴルの有力部族フンギラトがテムジンに臣従した。 ・1203年 オン カン,トグリルはテムジンと利害の対立が生じ、テムジンを襲撃した。テムジンはバルジュナ湖まで逃れた。テムジンはその後トグリルの本拠地を攻撃した。トグリルはナイマン部族に助けを求めるが、国境を守備する兵士に殺害された。 ※こうしてテムジンは外モンゴルの覇権を握った(岡田英弘『世界史の誕生』)。 ・1204年ナイマンのカン,タイブカ(タヤン)は西方より外モンゴルに侵入するが、テムジンに敗れて死亡した。タイブカの子息クチュルクはカラ キタイに亡命した。 ・1204年…
・1004年 キタンはかつてのウイグルの都市カトゥン バリクを修復し、鎮州建安軍を置いた。 ※キタンの本拠地であるシラ レムン川流域から、鎮州建安軍に至る道を確保するため、オルホン川のほとりと東方を結ぶ交通路と、都市がつくられた(岡田英弘「中央ユーラシア、世界を動かす」『岡田英弘著作集Ⅱ』)。 ・1004年 防衛費用に苦しんだ宋は、毎年銀・絹・茶を贈るという条件で、宋の真宗,趙恒遼とキタンの聖宗,耶律文殊奴を兄弟として、国境を定めて、互いを「北朝」「南朝」と呼び合うほぼ対等な関係で盟約(澶淵の盟)を結んだ。 ※これは中国において唯一であるべきという、皇帝=天子の観念からすれば矛盾を孕むものであ…
・716年 東突厥にて、兄弟間で跡継ぎ争いが起こった。兄のビルゲが立つと、弟のキョル テギンは反対派を粛清した。 ※これまで突厥に属していたキタン人は、唐に服属した。このころ、ソグド人の唐に使える将軍,安延偃らは唐で活動していた一族を頼って、唐領内に移った。それは東突厥の内紛が理由と考えられる。安一族は両属であり、どちらかが危うくなれば、片方を頼ったのである(杉山正明『疾走する草原の征服者』)。 ・732年 唐において、張守珪が范陽節度使に任じられた。彼は安延偃の養子,禄山を取り立てた。 ・732年ウマイヤ朝は、トゥール・ポワティエ間にてフランクに破れた。 ※こうしてピレネー以北はキリスト教圏…
高野秀行 (2023年7月30日刊行,文藝春秋,東京, 12 color plates + 477 pp., 本体価格2,200円, ISBN:978-4-16-391729-0 → 版元ページ)ティグリスとユーフラテスがつくる湿地帯(アフワール)はさぞやハマダラカ将軍とマラリア戦士たちの天国なんだろうなあ.【目次】 カラー口絵(12 pp.) はじめに 8 第1章 バグダード、カオスの洗礼 23 第2章 イラン国境の水滸伝 69 第3章 新世紀梁山泊チバーイシュ 129 第4章 イラク水滸伝六千年 脳内タイムマシンの旅 199 第5章 「エデンの園」の舟造り 221 第6章 呪われた水滸伝の…
文字霊日記・3345日目 七夕 旧暦七月七日 今年 新暦 2023年・08月・22日 癸卯・庚申・癸丑 織姫星(ベガ)=織女 彦星(アルタイル)=牛郎 逢瀬の有無・是非 白鷺(しらさぎ) 乞巧節(キッコウセツ) 『詩経』 『文選・古詩十九首』 『西京雑記』 漢の采女が七月七日に七針に糸を通す 「乞巧奠(キコウデン)」・・・乞う巧みな奠? 『荊楚歳時記』 針仕事の上達を祈った 六朝・梁代 「殷芸(インウン)」の 『小説』 「天の河の東に織女有り、天帝の女なり 年々に機を動かす労役につき 雲錦の天衣を織り、容貌を整える暇なし 天帝その独居を憐れみて 河西の牽牛郎に嫁すことを許す 嫁してのち機織りを…
映画『裸足になって』2022年製作のフランス・アルジェリア合作映画。99分。監督・脚本は、ムニア・メドゥール(Mounia Meddour)。撮影は、レオ・ルフェーブル(Léo Lefèvre)。美術は、クロエ・カンブルナク(Chloé Cambournac)。衣装は、エマニュエル・ユーチノウスキー(Emmanuelle Youchnovski)。編集は、ダミアン・ケユックス(Damien Keyeux)。音楽は、ヤスミン・メドゥール(Yasmine Meddour)とマクサンス・ドゥセール(Maxence Dussère)。原題は、"Houria"。 アルジェリアの首都アルジェ。夕方、海に面…
辺境作家、最近は普通にノンフィクション作家と名乗られている高野秀行の最新著書「イラク水滸伝」を読んだ率直な感想は「あれ、もしかしてイラク行けるんちゃうん?」だった。実は以前の著書「謎の独立国家ソマリランド」でも同じことを思った。僕は結局訪れなかったが、実際ソマリランド本を読んで現地を訪れたという人の話がネットにたくさん転がっている。今回のイラク本もきっとそうなるに違いない。「あれ、もしかしてイラク行けんじゃね?」と思ったのは、僕だけではなかったはずだから。
図説 アラビア文字事典 作者:ガブリエル・マンデル ハーン 創元社 Amazon ただひたすらに文字を載せてるだけの事典(字典?) 説明が少なすぎて初学者に親切じゃないのが欠点。偶像崇拝を厳格に守ってるイスラム教の人々は飾り文字に執念をかけた。この本だけではあの素敵なデザインをちゃんと読めるようにはならないと思うけど、とても眼福。アラビア語を知らなくても楽しめる。(特に第3章「アラビア書道の世界」では、素晴らしいカリグラフィーの例が68ページも収録されている)以下、書体の一覧。アル・アルズ、アル・ワリード、アル・カーヒラ、アル・ルハー、アーミン、アニース、バアルバック、バグダード、ベイルート、…
1850年、イギリスのオースティン・ヘンリー・レアードが、古代アッシリアの首都ニネヴェの跡地から何万枚もの粘土板を発見した。発掘場所は、イラクの首都バグダードから400キロ離れた、ティグリス川に臨む都市モスルの近くであった。はるか昔メソポタミアと呼ばれていたこの地域では、その後も多くのものが発掘されている。これらの粘土板は「シュメール文書」と呼ばれており、紀元前4000年~前2000年にかけて住んでいたシュメール人を起源とするものである。 この「シュメール文書」は人類にとって最大の歴史的発見の一つであった。 しかし発見されてから150年たった今も、世界中で公認とされた歴史教育にこれらが反映され…