少女漫画の王道テーマの一つはバレエ漫画だった。 谷ゆき子先生といえばバレエ漫画、小学生ぐらいの子供向け漫画をよく読んでいた。 バレエ漫画は女の子の好きな、トウシューズとかフリルとリボンとかチュチュとか白鳥の湖とか、絵になるロマンティックなキラキラアイテム満載。 お話の内容は韓ドラの定番みたいな、不治の病、貧困、記憶喪失と、バレエなんかやってる場合じゃないような流れでお話は続く。 谷ゆきこ先生が私の小学校近くにお住まいなのを同級生が見つけ出し、ある日何人かでサインを頂きに厚かましくも突然お訪ねすることにした。 当時は珍しい15階建てのマンションで何階にお住まいだったか覚えてはいないけれどエレベー…