1971年に独立したバングラデシュは,不衛生な表流水(河川、表層の溜まり水etc.,)の飲料による水因性疾患(下痢等)が蔓延していた。国際機関(国連、WHO等)は、水への困窮度を示す指標の1つとして「乳幼児(5歳未満の子供)死亡率」を用いる。単位は人/千人であり、1,000人当たりの出生乳幼児のうち何人が死亡したかで表す。世界には水が飲めなくて、あるいは不衛生な水の飲料により死に至る乳幼児は非常に多いため、乳幼児死亡率は水への困窮度のバロメーターになる。ちなみに現在(2021年)の乳幼児死亡率第1位の国はシェラレオネ(アフリカ)で78.3人/千人、日本は192位で1.7人/千人である。日本の1…