空冷911でフロントの車高を下げると、タイヤの中心軸に対してボディ(ステアリング・ラック)が下がるため、タイロッドがバンザイした状態になります。フラットな路面で、車の荷重移動が少ない場合は問題になりませんが、サーキット等で高速からのブレーキングをする際や、高速域でのコーナリングでは問題になります。 具体的な事例で説明すると、高速からのブレーキングでフロント・サスペンションが沈む(縮む)と、タイロッドの先端はタイヤと一緒に上方へ引っ張られる(ボディ側支点からの距離が短くなる)事になります。空冷911のタイロッドは、フロント・ストラットの回転軸より後ろ側に取り付けられていますので、タイロッドが短く…