バード・ウォッチングをする人。
昨日の続きです。雌は、雄が巣のすぐ近くに戻っているのを知った上で、雄が2時間、ボーッとしていることを許したのでしょうか。私には、そうは思えません。カラスが出払っていて、平穏だったため、雌は、雄の帰還に気付かなかったのではないか、と思うのです。雌は、もっと早く、狩りに出たかったはずです。 午後4時半、雄のオジロワシが驚くべき行動をとります。雛に給餌を始めたのです。最後の給餌から2時間半経過しており、ヒナが空腹だったのは間違いありませんが、ヒナと同じくらい、雄も空腹だった、かもしれません。 www.youtube.com 雌が獲った魚の干物を、7:3の比率で、雄の方が、雛より多く食べています。 4…
防風林の若葉は、ひと雨ごとに下から昇って来て、濃い緑の先端は、すでに巣の高さを超えています。しかし、バード・ウォッチャーには都合がいいことに、巣のある木は、細い枝が少ないため、そこだけ若葉の浸食をまぬがれています。しかし、その分、オジロワシの親は、強い直射日光にさらされることになります。 2時50分、私が防風林に着いたとき、巣にいた雌のオジロワシは、いま雄と交代したばかりというより、すでに、雄の帰りを待ちわびている印象でした。3時10分、石狩湾方面から旋回しながら、こちらに近づいてくるオジロワシの成鳥を発見しました。カメラのスイッチを押して待ちますが、ワシは上空を通過してしまいます。 3時20…
5月4日の昼過ぎの時点で、オジロワシの孵化はありませんでした。抱卵は、雄と雌が平等に交代でやっているようです。孵化後、巣でのヒナの保護と餌獲りも交代でするのか、大変興味のあるところです。 www.youtube.com 抱卵を交代した雄は、後顧の憂いなく、すぐに餌獲りに出発しました。大量の糞を飛ばしたので、雄の餌獲りにも問題はないようです。 www.youtube.com 連休の前から、防風林の周りでは、農作業が始まっていますが、毎年のことなので、まったく気にならないようです。気になるのは、カラスと我々バード・ウォッチャーの動きだけでしょう。
バード・ウォッチャーは皆、基本的に、高杉晋作です。私も、「三千世界のカラスを殺し、ワシと昼寝がしてみたい」と考えています。ごみの処理をきちんとして、カラスの数が減少するよう、対策を講ずべきです。 しかし、モエレの狩場では、ワシとカラスは共存関係にあるのかもしれません。ワシとカラスの嘴(クチバシ)は、構造がまったく違います。カラスの真っ直ぐ尖った鶴嘴(ツルハシ)のような嘴は、ワシの曲がった嘴にはできない、氷をつついて穴を開けるのに好都合です。 その特性を生かし、3月25日、カラスが氷の下から大きなフナを引き上げて食べるのを目撃しました。カラス自身による狩りです。 www.youtube.com …
猛禽類のバード・ウォッチャーを自称している以上、私も狩りの現場を撮影しなければ、面目が立ちません。これは、私がこれまでに撮影した動画の中で、躊躇なく、最高傑作といえるものです。 3月18日の午後、モエレの狩場には、いつオジロワシの狩りが始まるか、予断を許さない、ピリピリした緊張感が漂っていました。ワシが、わずかな動きを見せるたびに、私はカメラの録画スイッチを押しました。そのようにして撮影したのが、この映像です。 www.youtube.com 若いオジロワシが、狩場を2回旋回し、水面に浮上した雷魚を、飛びながらキャッチしたのです。まさに、ライオンが走ってシマウマに飛びつき、引き倒した瞬間です。…
土日は、平日けんめいに働いている現役の人々の楽しみを優先し、リタイアした人は平日に楽しむべし、という信条にもとづき、金曜日の今日、気合を入れて、いつもよりやや早めに、モエレ沼の狩場につきました。ブログのご夫妻は、1時間も前から、いつもの定位置に陣取っています。 ご夫妻が到着されたとき、狩場には2羽のオジロワシがいたけれど、対岸の堤防を人が歩いたため、ワシは狩りを始める前に飛び去ったといいます。ワシが戻ってくるのを、ひたすら待つしかありません。しかし、私には、悪い予感がありました。私が到着したとき、狩場には、2つがいのミコアイサがいて、潜水を繰り返していたのです。 それでも、1時間半、オジロワシ…
猛禽類を平和主義者呼ばわりするのはいかがなものか、と思われるでしょうが、モエレ沼におけるオジロワシの様子を見ていると、そうとしか考えられません。 オジロワシの狩りを、今日も2時間待ちました。オジロワシはその間ずっと、狩場の真上に張り出した木の特等席に陣取って、狩りのタイミングを狙っているように見えました。氷が融けて広がった狩場では、数種類のカモとアイサが、泳いだり潜水したりして自由に楽しんでいます。このような状況で、ワシの餌となる大型の魚が、狩場に現れるものでしょうか。 しかし、イライラしているのは、カラスと私たちバード・ウォッチャーだけのようです。カラスはカモ類を追い払おうと水辺の周囲をさか…