「行為遂行的」という意味。
行為遂行的発言と事実確認的(コンスタティブ)発言を区別するJ・L・オースティンの用語。
事実確認的(コンスタティブ)発言は、何等かの事態を陳述する。それは真偽によって判断される。
行為遂行的(パフォーマティブ)な発言は、それを言うことによって行為する。たとえば、「命名する」という言葉は、何等かの事態を確認しているのではなく、その言葉によって現に命名しているのである。またこれらは、状況によって適切・不適切で判断される。
読んだ本 ヘレン・プラックローズ/ジェームズ・リンゼイ『「社会正義」はいつも正しい:人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて』早川書房 (2022) つづきを読み進めた。 nainaiteiyan.hatenablog.com ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 第四章「クィア理論」の終わりまで、139項まで読み終えた。 ここまで読むことによって著者が「クィア理論」や「ポストコロニアル理論」に対してどういう感情を抱いているのか理解できた。 これらの理論を俯瞰的に見ているようにみえるなかで「暴言」の類いも時々見受けられた。 これはい…
www.youtube.com 某有名ホテルに宿泊して日本デビューの活動をしていたNewJeansの動画。そういえば、about Jeansって結構久しぶりじゃないですかね。(そんなことはありませんでした) ピンクが苦手らしいミンジ。 ここで買ったネックレスを身に付けていたらヘリンの目に留まる。 渋谷のポップアップストアで買い物したものを紹介してくれるミンジ。 リハと本番の間に動画を撮ってくれたダニエル。メイクがバチバチにきまっている。 これはコラボTシャツを着ているヘリン。 なんか時間があいていたのでNMIXXのレコーディング動画も見た。 www.youtube.com これはなんか年齢不詳…
過去にwebサイト作成サービスを使って書いていた日記がサービス終了とともに失われたと思っていたが、webアーカイブ上に現在もその一部が保存されていたことを知った。少しは読み返す価値のありそうな記録について、抜粋してこちらに保存しておこうと思う。 『彼らはすべて自己の内部の不完結性を感じ取り、自分を外見だけで決めつけようとするあらゆる定義を内側から突き破って、それを虚偽としてしまうような自己の可能性を感じているのである。生きている限り、人間はいまだ完結しないもの、いまだ自分の最後の言葉を言い終わっていないものとして生きているのである。』 「ドストエフスキーの詩学」の魅力は、それがドストエフスキー…
1 食品偽造問題が相次いでいたとき(15年くらい前だと思う)、謝罪文・謝罪会見の言葉が「お詫びします」「お詫びしたい」で結ばれることが不可解だった。前者は、「あれ、しないの?」、後者は「う、うん。していいよ」という不思議さがあった。 「謝罪論」という本のなかに、言葉を発するという行為には、行為遂行的(パフォーマティブ)なものと事実確認的なものとがあると書いてある。前者はすなわち、「そう発話することが行為を遂行することである発話」とのこと。オースティンという人は「お詫びします」は前者にあたるというけどでも…ということが本書では記されてく。読み途中。 2 橋本と南大沢に5年くらい前に行った。これら…
先日あまつ君と喧嘩したので、その感想戦を(一人で)やります。 まず喧嘩内容を概説し(1節)、その後、注目ポイントとそれに対するコメントを与える(2節)。 1. 喧嘩内容 一字一句覚えているわけがないので、骨子のみを書き出す。 〈序盤〉 あまつが「のきもちは知識をひけらかすばかりで、議論を深める能力はない」と煽る ↓ それに対し、のきもちが「実効性(=説得力)のある言明になっていない」と批判。 ↓ あまつは「周囲から共感が得られる言明であれば、それには説得力がある」と反論。 ここから「あまつのいう共感的な説得力が、本当に「説得力」と呼べるものかどうか」という論点が中心的争点となる。 あまつの主張…
言葉には言っていること(内容)や言い方(形式)のほかに、それらのうちに(図らずも)あらわれて(しまって)いるものがある。精神である。たとえば、怒りや苛立ち、不安、否認、葛藤、転移などがそうである。これらは情動、気分、防衛機制などの類を立てて区別することもできるけれど、とりあえずここではまとめて精神と呼んでおくことにする。今回のテーマはこの精神である。言葉には少なくとも内容、形式、精神という3つの側面があることを意識した上で、以降を読んでもらいたい。 さて、二者以上の間でなされるコミュニケーションとなると、会話の構造や場面、話者たちの関係性、社会的立場なども考慮して、会話することになる。ネット喧…
Satoshi Dáteの作品が100億円になった Artwork by Satoshi Dáte 僕は前から彼に質問したかった挑戦的な問いを投げかけてみた。 それは 「なぜアーティストはアートを売らなければいけないか?」 だ。
Open access book 2023 編者はRebecca Selberg, Marta Kolankiewicz, Diana Mulinari 出版社はPalgrave Macmillan; 1st ed. 2023版 (2023/6/30)ですが、すべてオープンアクセスになっています。Struggles for Reproductive Justice in the Era of Anti-Genderism and Religious Fundamentalism | SpringerLink編者たちのメッセージは以下の通り(仮訳)。 本書は、リプロダクティブ・ジャスティスを求め…
本を買った。藤高和輝『バトラー入門』ちくま新書、2024バトラー入門 (ちくま新書 1807)作者:藤高 和輝筑摩書房Amazon李琴峰『彼岸花が咲く島』文春文庫、2024彼岸花が咲く島 (文春文庫 り 3-1)作者:李 琴峰文藝春秋Amazonちくま新書7月。「クィア理論って何? ドラァグ論ってどこから来たの? パフォーマティブってつまりどういうこと? 『ジェンダー・トラブル』がはじめてわかる!」⇒藤高和輝『バトラー入門』 https://t.co/Xl3g3HWmxr— 猫の泉 (@nekonoizumi) 2024年5月21日 気になる新刊『バトラー入門』ジュディス・バトラーの入門書がち…
晴れ。うだるような暑さ。太陽光が眩しい。かぶりの浅いカンカン帽を、風で飛ばないように時々押さえながら歩いている。もうそろそろ風に強い実用的な帽子に買い替えようか。 学内の研究費の公募に採択された。皆様のご協力に感謝。これで今年も研究ができます。 別の学外の研究費の公募結果も届き、こちらは不採択だった。残念。ご協力いただいた皆様に詫び状を送る。 同じ日に採択も不採択も届くから、せわしなく喜んだり悲しんだりしている。 研究費採択された記念で、いつも図書館から借りだしている大きい本3冊を古本で買えないかなと思って調べたら、価格がセットで18万円だったので一瞬で断念した。 中井正一が治安維持法で執行猶…
副題:色とりどり色んなコミュニティがあってよい。一言:(異る価値観に拠って立つ)部分社会を許容する地方分権化が望まれる。国民は憲法第十五条を通じ【すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。】と国政の前提を説明しており、第九十九条を通じ【国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。】と義務を課している。つまり国政(国権作用)の場で(施政の中心地がマイノリティーになろうとマジョリティーになろうと)周縁民の存在を『なおざり』にするなよと言ってる。上川氏「うまずして何が女性か」静岡知事選の応援演説で引用元:共同通信2024/05/18静岡県知事選応…
難しいことであるし、未だ成せてない部分も多いだろう それでも、少しずつ、自信がついてきている 「きっと大丈夫」を、何についても考えられるように、なりつつある 死にたい、と、呟く、本当に口から音を出して呟くことも、一日のうちに多々あれど ありがたいことに、僕を生かしてくれる人がたくさんいて それで今日も、なんとか生き抜けている さあやらなきゃいけないことが山積みだ 走り切れるか、毎回そればっかりだな それでも、無駄だと思わないようなことをたくさんやらせてもらえている 中途半端になっちゃっているものもいくらかあるから、少しずつでもちゃんと地固めできたものに仕上げられるといいね 大仕事は直近でとりあ…
◼️TCAA2022ー2024受賞記念展 ・津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」 入ってすぐの展示室〈生活の条件〉(2024)では、暗い室内にいくつかの額縁、鏡、そしてスクリーンが懸けられ、その中に時折役者たち...年齢や性別はさまざまで、皆白シャツを着ている...が立ち現れては消える。反射的に映像演劇を連想しまうが、彼らが取り上げるのはより卑近な生活動作だ。情報の絞られた展示室において、ダミーの額縁や鏡の反射、あるいはその場に立つ鑑賞者(や監視員)の肉体の力を借りて役者たちの立体感はいや増し、リズムのよい空間を多声的に成立させている。 〈カメラさん、こんにち…
現在開催中のBankART Life7「UrbanNesting:再び都市に棲む」に、blanClass+神村恵という名義で出張参加しています。会期中は毎週土曜日に「身ひとつで生きる」というタイトルでLive Artツアーを実施中。 4月27日土曜日のLive Artツアーは今井しほか + 大石一貴が登場! 馬車道周辺の街歩きをしながら影送りをします。 今井しほか + 大石一貴は、昨年8月に下高井戸の雑居ビルの屋上にある電気神殿メタコイノンで行われた展覧会 「光を測る」が初出しのアーティストユニット。 その展覧会は出来上がった作品を陳列するといったものではなく、日ごとに更新される謎の実験の経過…
芥川賞受賞作を遡って読んでいるひとこと感想の続きです。70年代の分です。 1980年代:続続続・芥川賞ひとこと感想日記(1989-1980) - 京都ぬるぬるブログ2.0 (hatenadiary.jp) 1990年代:続続・芥川賞ひとこと感想日記(1999-1990) - 京都ぬるぬるブログ2.0 (hatenadiary.jp) 2000年代:続・芥川賞ひとこと感想日記(2009-2000) - 京都ぬるぬるブログ2.0 (hatenadiary.jp) 2010年代以降:芥川賞ひとこと感想日記(2022-2010) - 京都ぬるぬるブログ2.0 (hatenadiary.jp) ■ 森禮…
「植物図鑑」を標榜した中平卓馬とその作品・表現行為が、蛇のごとき滑らかな鱗を持つ爬虫類、時を渡る蛇のように立ち現れたのだった。