2023年11月、私は虚無感に包まれて毎日を惰性で生きていた。 ハチワレが穴に落ちたときと同じ。喜びがないーー··· いろんなことにハマってきたけど、今の私には熱中できるものがない。 過去に好きになったものも、熱量は年々落ち着き、情報の更新を追う程度で満足していた。 住み慣れた田舎の地元を飛び出して1年たった。せっかく行動しやすい都会に来たのに、追いかけるものがない。 全てを年齢のせいにした。もう若い頃みたいになにかを狂ったように好きになることなんてないんだな、と思った。 このまま食って寝て老いるだけの人生をおくるには残りの寿命が長すぎる。 私がミサミサの代わりに寿命を半分にして死神の目と契約…