ローマのパンテオンを現在残るかたちに再建したのはハドリアヌス帝です。紀元後120年前後10年ほどの間にかけてのこと、皇帝は治世の業績を重ね、《国父》の尊称にも値するようになった充実した時期でした。 しだいしだいに、あらゆる神々はひとつの《全体》のうちに神秘的な融合を遂げ、同じひとつの力の無限に多様な発現、いずれも等しい現れであり、神々のあいだの矛盾は調和の一様態にすぎない、と思われてきた。そして万神を祭る神殿ーパンテオンーを、ぜひとも建立したいと願うようになった。 De plus en plus, toutes les déités m'apparaissaient mystérieuseme…