ホツマツタヱにおける「ミチ(シ)カウタ」の用語は、二例しかありませんが、現代の「短か歌」すなわち五七五七七の三十一文字短歌とは違う意味づけであったようです。このことについての考察は、この「ホツマの論点」106号で多少触れていました。ミチとミシのヲシテ表記の揺れもあり、なかなか悩ましいところです。ですが、二例に共通するのは、(甲)長めのウタであること、(乙)男女の掛け合いのウタであることと云う共通点があります。一〇アヤのシタテル姫とアチスキ高彦根の掛け合いの五十五音歌と、四〇アヤのヤマトタケとミヤヅ姫の掛け合いの六十七音歌が、ミチ(シ)カウタです。 さて、古来、本朝の歌謡には、四季の歌や旅の歌(…