薬物中毒者(更生プログラムを受講中)で、路上生活者だった主人公ジェームスが、野良猫を助けたことをきっかけに再起を果たす物語。 実話に基づくストーリーなので、劇的な動物との”友情”や”絆”のシーンが脚色して入っているわけではなく、ジェームスが路上ライブや「ビッグ・イシュー」(雑誌)を売ることで生計を立てる様、ソーシャルワーカーをはじめとする、彼の周囲の人の好意やその逆、そして彼が断薬するまでが淡々と描かれていく。 確かに、路上ライブや雑誌の販売で、ジェームスの肩に乗った猫=ボブは人気者となり、ボブを目当てにジェームスから雑誌を買ったり、一緒に写真を撮らせてほしいと言われたり、人生が急に好転するシ…