上のタイトルは鹿島茂著「それでも古書を買いました」の見出しです。挿絵本も同様で、コレクターにとってそれらは一種の美術品か西洋骨董であって、決して読書のツールではあリません。もちろん同時代の愛書家たちも読むために高い挿絵本を予約したわけではないでしょう。。 しかし挿絵本といえども、テキストを全く知らないでは見る楽しみも半減します。挿絵を楽しめる程度には内容を知っておきたいのがコレクターの本音です。そんな方のために二冊ほどご紹介を。なお原文を読みこなす方は別途ご随意にしていただくこととして・・・ まずは挿絵本の最高峰「ビリティスの歌」です。ここは鹿島氏ご推薦の生田耕作訳「ビリチスの唄」サバト館刊(…