Tirez sur le pianiste
1960年のフランス映画。 原作はデイヴィッド・グーディス。 製作はピエール・ブロンベルジェ。 監督はフランソワ・トリュフォー。 撮影はラウル・クタール。 音楽はジョルジュ・ドルリュー。 主演はシャルル・アズナヴール、マリー・デュボワ。
レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ピアニストを撃て」(1960)です。 映画は、パリ場末のダンスホール「マミイ」でアップライトピアノを弾くシャルリ(シャルル・アズナブール)は四人兄弟の三男、音楽の才能に恵まれ一時はコンサートホールで演奏会を開くほどであったが、ある辛い過去から逃れる為に、今ではこんなところでピアノを弾く有様。同僚レナ(マリー・デュボア)に言い寄られるも過去の辛い思い出が蘇得る有様。そんな時シャリルの兄でワルのシコが現れ、何やら不安が過るシャリルだが… 私にとってトリュフォー作品といえば、この作品とか「華氏451」「黒衣の花嫁」「暗…
こんにちは。 今年2月にブログを始めてから11か月、これまでたくさんの本を読んできました。年の終わりに振り返ってみたいと思います。 〇2月 2月はまだ方向性が定まっておらず、手探りで書いていました。人の文章を読むのと、自分で書くのとでは、全く違っていました。 ここをクリックしてください。 『ドライブ・マイ・カー』感想 - 本をめぐる冒険 『聖の青春』感想 - 本をめぐる冒険 『少年と犬』感想 - 本をめぐる冒険 〇3月 3月は歴代ベストセラーを見ていく企画でした。 時代を反映した本が人気だったり意外な本が売れていたりと発見が多かったです。ランクインしていた本はほとんど読めていないので、時間があ…
3/10&12 映画音楽の作曲家ドルリューの命日と誕生日に合わせ、昨年投稿したものをピックアップしました。 ********************************** ジョルジュ・ドルリュー(Georges Delerue, 1925.3.12 – 1992.3.10)は、フランスの作曲家で、主にF.トリュフォー(1932-1984)の主要な映画の音楽を担当した。 パリ音楽院でアンリ・ビュッセルらに師事し1949年音楽院卒、ローマ大賞で第2等に選ばれている。作曲した映画数は250本を超えるという。 1959年にアラン・レネの映画『二十四時間の情事』で初めて映画音楽の作曲をし、F.トリ…
レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「日曜日が待ち遠しい!」(1983)です。 いや、1984年10月21日は仕事で富山に出張していました。ドライブインのスポーツ新聞でトリフォー監督の訃報を知り驚きました、まだ52歳だったので。この作品は半年後に日本で公開されたと記憶しています。 映画は、南フランスのニース近くの不動産会社に勤めているバルバラ(ファニー・アルダン)は、社長ジュリアン(J・L・トランティニャン)が朝鴨撃ちに行っている間に、社長夫人からの電話対応が悪くジュリアンから解雇を言い渡されてしまう。 その日、狩猟場近くで人が殺され、ジュリアンは容…
映画: ●『ピアニストを撃て』(1960) フランソワ・トリュフォー:監督ホームシアター: ●『アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち』(2014) エドガー・アラン・ポー「タール博士とフェザー教授の療法」:原作 ブラッド・アンダーソン:監督 なんと! 今月は一冊も本を読み終えられなかったし、かろうじて映画館で映画を1本、自宅テレビでサブスク配信の映画を1本観ただけだった。 こんなことはかつてなかったことだし、やはり「危機感」を感じざるを得ない。いま現在読みさしの本は2冊あるし、まずはその2冊をしっかり読み、あとはサブスク配信の映画とかもっと観る11月にしたいものだとは思う(映画館へは、当分行…
昨日、となり駅の映画館でフランソワ・トリュフォー監督の『ピアニストを撃て』を観て、そこからまた、9月に観たシャンタル・アケルマンの作品に関してのFacebook上の書き込みを思い出してしまい、実は昨夜は何とも寝苦しい夜になってしまった。もうひとつ、昨夜仕込んだ「パエリア」(スペイン風炊き込みご飯)が激マズだったこともまた、その「寝苦しさ」の原因ではあったかと思うが、それはまた別の問題だ。 それで今朝起きてもういちど考え、今はもうFacebookからは距離を置いてログアウトしていて「もうこのままにしてしまおう」とも思っていたのだけれども、昨日の体験がわたしには重たくって、「自分がこういう体験をし…
トリュフォーの、『大人は判ってくれない』(1959)に次ぐ第二作で、製作された1960年はゴダールが長編第一作の『勝手にしやがれ』を撮った年でもあり、この二本の作品の撮影監督はラウール・クタールだったりする。見ていても「こういうショットはラウール・クタールならではかな?」などと思ったりもした。 いちおうデヴィッド・グーディスという作家による原作があり、彼はアメリカのハードボイルド作家として著名でもあったらしい。 ではこの『ピアニストを撃て』がそういうハードボイルドものというかノワール映画になっているかというと、まるでそういう印象ではない。 主人公のシャルリ(シャルル・アズナブール)は場末のカフ…
毎日のように、その日の天候からこの日記を書きはじめるようになってしまっているけれども、まあわたしの日記なのだからそれでいいではないかと思っている(何を言ってるのかわからない文章だが)。 今は毎朝、目覚めるとケータイの「天気予報」(時間ごとの予報が出ている)をみて、その日の服装とか「傘を持って行くか?」とか決めているわけだけれども、今朝みた予報では、(夜中の)3時ぐらいまで雨が残るけれども、そのあとはいちおう雨もあがって、曇天の一日になるということだった。気温はそんなに高くならないというから、やはり「長袖Tシャツ」プラス「長袖シャツ」という、昨日と同じ装いでいいだろう。 ところがわたしが家を出る…
一条真也です。『見るレッスン』を読みました。「映画史特別講義」というサブタイトルがついています。著者は、1936年年東京生れ。映画評論家、フランス文学者。60年、東京大学文学部仏文学科卒業。65年パリ大学大学院より博士号取得。東京大学教養学部教授を経て、東京大学第26代総長。映画雑誌「リュミエール」の創刊編集長も務めました。77年『反=日本語論』で読売文学賞、83年『監督 小津安二郎』(仏訳)で映画書翻訳最高賞、89年『凡庸な芸術家の肖像』で芸術選奨文部大臣賞、2016年『伯爵夫人』で三島由紀夫賞をそれぞれ受賞。99年、フランス政府「芸術文化勲章」を受章。著書に、ブログ『ハリウッド映画史講義』…
こんにちは。 みなさんは、秋と言えば何を思い浮かべますか?読書の秋ももちろんいいですが、秋と言えば芸術の秋ですね。たまには優雅なピアノの演奏に耳を傾けたくなります。 というわけで、9月は『ピアノ』をテーマに本を読んできました。 ♪ 曲目 1曲目.『蜜蜂と遠雷』紹介 - 本をめぐる冒険 ピアノコンクールという美しくも厳しい世界に真っ向から挑んだ大作。本当に長いコンクールを見届けた気になれる。 itsutsuba968.hatenadiary.com 2曲目.『祝祭と予感』紹介 - 本をめぐる冒険 上記のスピンオフ作品。本編では描かれなかった部分を補う、ピアノシーンの少ないピアノ小説。 itsut…
レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「アメリカの夜」(1973)です。 「パメラを紹介します」という映画、息子が連れてきた恋人と息子の父が深い仲になる映画の様で、あのルイ・マル監督「ダメージ」のような映画らしい、を製作しているフェラン監督(フランソア・トリュフォー)は大忙し、映画監督と言うのは名ばかりで、色々な雑務に追われる有様。女優セブリーヌがなかなかセリフを覚えられなくて気を使い、登場する子猫が思い通りに動いてくれないことや、ありとあらゆる人間模様をフランス映画らしくスケッチするように描いた映画で… 映画製作を映画にした作品です。有名なフェリーニ…
こんにちは。 みなさんは、秋と言えば何を思い浮かべますか?読書の秋ももちろんいいですが、秋と言えば芸術の秋ですね。たまには優雅なピアノの演奏に耳を傾けたくなります。 というわけで、9月のテーマは『ピアノ』になります。 「ピアノがひとりでに鳴り出す」というと学校の怪談みたいですが、ピアノに最初に自動演奏機能が付いたのは15世紀ごろでした。19世紀になると音の強弱やテンポまで記録できるプレイヤーピアノが発明され、今でもドビュッシーやラフマリノフの演奏を聴くことができるそうです。 さて今回は、デイヴィッド・グーディスさんの『ピアニストを撃て』を紹介します。アメリカ小説ですがフランス人監督によって映画…
道新ホールで見たゴダール(1930‐2022)の『カラビニエ』(1963)、『中国女』(1967)、『ウイークエンド』(1967)。 (ジュリアン・)デュビビエ(1896‐1967)の『舞踏会の手帖』(1937)や『運命の饗宴』(1942)も道新ホールで見たので、たぶん札幌シネマテークによる追悼上映だったのでしょう。高校生だったので、9時頃上映終了で帰宅時間を気にした記憶も。 若くして亡くなった盟友(フランソワ・)トリュフォー(1932‐84)が伝統的な映画の方向に去った後も、過激なアヴァンギャルドな映画作りをしたようです。でもデビュー作の『勝手にしやがれ』(1960)が主演のジャン=ポール・…
土曜日。午後1時〜WOWOWプライムで映画『あなたの番です 劇場版』初放送。夜9時〜フジで映画『ワンピースフィルム ストロングワールド』放送。夜11:30「人生最高レストラン」に加藤茶。 朝10:00-10:30(日曜8:00〜BS朝日で再放送) テレビ朝日『題名のない音楽会』 “「ショパン国際ピアノコンクール第2位 反田恭平&ガジェヴの音楽会」…ショパンコンクールで同じ第2位に輝いた反田恭平とアレクサンダー・ガジェヴがテレビ初共演!” 朝11:30-0:00 MX『ぐるり東京 江戸散歩 ★藤井サチと森マリアが「江戸時代の怪談」を学ぶ江戸散歩』[怪] “藤井サチと「江戸時代の怪談」で江戸散歩!…
今年はフランス映画の公開が凄いことになっていて、ロベール・ブレッソンの『たぶん悪魔が』『湖のランスロ』初公開、ジャック・リヴェット映画祭、シャンタル・アケルマン映画祭、ゴダール『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』リバイバル、そして6月からは生誕90周年を記念したフランソワ・トリュフォー映画祭。新作もレオス・カラックスが『アネット』公開に合わせ来日したりとフランス映画界隈が盛り上がっています。首都圏在住のうちにこの恩恵に与りたいところなんですが、さていかにして時間とお金を調整するか悩ましいところ。とりあえず、トリュフォーは大好きな監督なんで、久しぶりに劇場通って見直したいなと思っています。 遠山純…