首席指揮者を務めた日フィルだけでなく、日本各地のオケにも客演機会の多いピエタリ・インキネンが、ついに紀尾井ホール室内管弦楽団の指揮台に立った。披露したのはシベリウスとマーラーの交響曲という異質の組み合わせのプログラムだ。一曲目はシベリウスの〈カレリア〉序曲作品105。会場を東京オペラシティコンサートホール:タケミツメモリアルに移して聞くその音はとても重厚でこなれていることに大層驚いた。ちょっと言い過ぎかも知れないが、ヨーロッパの上質なオケの音を彷彿とさせるような響だった。「カレリア組曲」は聞く機会も多いが、今回の「序曲」は作品番号も異なる別物で珍しいのではないだろうか。終盤に「行進曲」の有名な…