ここまで書いたところで、ネットで「ソフィスト・プロディコスの宗教思想」(中澤務 関西大学教授 著)という面白い論文を見つけました。読んでみて、学者はさすがだな、と思いました。この論文の主題は、古代の書物に引用されたプロディコスの、神々についての発言をどのように解釈するか、というものです。たとえば、AD2, 3世紀の哲学者兼医者であったセクストス・エンペイリコスが書いている以下の文章についてです。 さらに、ケオスのプロディコスは、次のようい述べている。「太陽や、月や、河や、泉など、概して、人間の生活に有益なものすべてを、いにしえの人々は、それらからもたらされる利益ゆえに、神々とみなした。それは、…