Funkadelic
もともとはジョージ・クリントンを中心とするパーラメントのバックバンドとしての位置付けであったが、契約の問題でパーラメントとは別ユニットとして活動した。実質的メンバーはパーラメントと同じ。ジミ・ヘンドリックスに影響を受けたサイケ・ギターサウンドを前面に押し出し、ブラック・ロックの先駆けとなった。
番外編その②、今日は「ファンク」を観に行ったお話です。 ファンクといっても、ドリー、テリーではありません。 先日書いた「ダブ」と同じく音楽のジャンルですが、ダブよりは幾分メジャーですかね。 ファンクもジャズやブルース、R&Bと同じく、黒人起源のブラックミュージックのひとつですが、よりリズムに重点が置かれており、ソウルとディスコの懸け橋になったなどともいわれています。 文章で説明するのは難しいのですが、例えば「ゲロッパ」でおなじみのジェームス・ブラウンの名曲「Sex Machine」なんかがファンクだと言えばわかりやすいですかね。 そのほかにも、スライ&ザ・ファミリー・ストーンやクール&ザ・ギャ…
ラスト。基本的に重いです。10分近くある曲がざらにあるなんてのは、やはり特殊なことだと思います。ファンカデリックは器楽中心だったので過去にもそうした曲はありましたが、ここではやはり少し冗長な気がします。でも緊張感は途切れない。だから重くなるんですね。 とはいえ1曲目の「Catchin' Boogie Fever」でのウネウネぶりはやっぱり魅力的ですし、4曲目の「Where Would I Go」なんかでの不気味なカオスの中でのギターの鳴りっぷりにもやっぱり抗えない。強烈なグルーヴよりも静かなうねりを感じる瞬間が多かったように思います。でもギターの音はもっとフィーチャーしてもいいんじゃないかなあ…
2枚目。とにかく曲が全体的に長い!収録時間も70分越えで濃密です。聴いていると目眩がしそうになります。 グルーヴでグリグリ押してくるタイプの曲が少なくてエレクトリックなので若干冗長に聴こえる瞬間もあるんですが、そこはそれ、Pファンクの混沌がすべてを補ってくれます。具体的にはコーラスの魅力だと思うんですが、これにギターも炸裂する「jolene」のような曲は聴いていて飽きないし、往年のファンカデリックを思い起こさせてくれて痛快です。 ゲストが豪華なので曲毎の参加ミュージシャンを見ながら楽しめるのも粋なところです。メイシオ・パーカーやフレッド・ウェズリーの名前があったり、ブーツィー・コリンズやバーニ…
マイミクさんの呟きで知ったファンカデリック33年ぶりの新作。恐るべきことに3枚組33曲ということで、一体何事が起こっているのかと恐る恐る聴いてみました。 驚かされるのはスライ・ストーンの参加ですが、1枚目では4曲程味わうことが出来ます。その内2曲は10分近くあって、どこをとっても過剰なボリューム。ただ、聴いていると冗長な感じはなく、むしろヒンヤリとした感覚に襲われます。とても冷たい。そしてストイックな感じですね。ファンクとして前に押してくるのではなく、じわりと迫ってくる。『暴動』以降のスライにある狂気が標的を定めてこちらを狙っている気がします。 ファンカデリックなのでギターサウンド爆裂かと思い…
長かったファンカデリック再発シリーズもこれで終わり。最後はPファンク絶好調の76年リリース、8作目となる。 ここまで来るとファンク色はすっかり定着していて、「ホーンのないパーラメント」みたいな曲も含めて安心して聴ける。キーボードの比率が増してきたのも特徴かな。パーラメントのアルバムで聴いたようなフレーズも続出しているが、何つっても76年という年はパーラメント名義で2枚もアルバムを出して、その後アースツアーに突入という時期だから当たり前と言えば当たり前か。同年にはファンカデリックはワーナーに移籍してもう1枚アルバムを出してしまうという凄いことに。それにしてもファンカデリックの紙ジャケ、なんて騒い…
75年リリースの7作目。買い直しだが非常にいい。1曲目から飛ばしてくれている。 それもそのはず、この頃はパーラメントとの本格的な活動が始動した年で、同時にブーツィーのバンドも一緒に録音されていた。そして『マザーシップ・コネクション』がこの年に出る訳で・・。悪いはずがない。タイトル曲はアース・ツアーでも演奏されていたし。 『No Head, No Backstage Pass』や『Stuff and Things』もカッコよくて大好きだが、『Get Off Your Ass and Jam』のシンプルなリフにやられてしまう。 それにしても死人みたいな不気味なジャケットだが、内容の方はポップ極まり…
74年リリース6作目。この年から本格的にパーラメントとの二刀流が始まる。このアルバムは全面的にエディ・ヘイゼルが活躍していて痛快なギターサウンドが楽しめる。 1曲目も2曲目も「もう終わっちゃうの?」と思う程もったいない音が展開される。この辺もオンエアを狙ってのもののようだが、ライブでは長く演奏したんだろうなあ。コーラスワークとファンキーなリズム、そしてギターが絶妙のバランスで同居していて、しかもポップ。音も聴きやすいし、この辺の時期のファンカデリックは本当に聴きものだと思う。 タイトル曲もほんとにカッコいいなあ。基本リフで持っていくスタイルだが、コーラスとの絡みが入ると本当にグッとくる。 ラン…
買い直しなので今年2回目のレビューとなってしまったが、これはいいアルバム。73年リリースなので、パーラメントとファンカデリックで使い分けていく直前の作品となる。そのためパーラメント色が比較的強い感覚。 オンエアを狙ったというジョージ・クリントンの志向も反映されて音はポップ度が増し、難解さはどこへやら。曲も比較的コンパクトだし、ジャケットのインパクトと合わせてまさに絶頂期直前の雰囲気だ。前回も書いたが1曲目の『Nappy Dugout』で既にノックアウトで、2曲目の『Do That Stuff』原曲で降参。ギターの音は比較的控えめで、ロック色よりもむしろファンク度が強い。 B面にいくとタイトル曲…
バーニー・ウォーレル以外全員がいなくなってしまった後のファンカデリック72年リリース4作目はきらびやかな演奏から始まる。1曲目からまずはカッコいい。その演奏は途中で何度も趣を変えるが、とにかく音がスッキリしてきているし、何よりファンキーだ。 ブーツィー・コリンズをはじめとした元JB組が大挙押し寄せ、総勢30人以上のメンバーで繰り広げられるこの2枚組は実は買い直しだが、あまり聴かなかったのは77分というボリュームからだろう。でも聴かなくて損した、というくらいいい感じだ。パーラメントとファンカデリックの二刀流になるのはこの2年後からだから、目一杯要素が詰め込んであるが、何より相次ぐメンバー脱退にく…
そして71年リリースの3rd。これは来た! なるほど名盤。『Super Stupid』は実にカッコいい。冒頭のタイトル曲は延々とエディ・ヘイゼルのギターソロが続く。しかもほぼ伴奏なしで。これは元々バンドで演奏していたものを、余りにギターが突出していたから後でバンドの音を抜いたものだそうだが、これで10分ですよ。そしてエディ・ヘイゼルはドラッグのやり過ぎで戦線離脱して、その他メンバーも相次いで脱退。次作からブーツィー加入で立て直し、という物凄い運命を辿る。その直前の奇跡のようなバランスのアルバムだ。 全体的に前作までの混沌がとれて、音がスッキリしてきている。そうするとリフのキャッチーさやリズムの…