1968年に日本で初めて発見された、白亜紀後期(約8500万年前)に生息していた首長竜の一種。
福島県の双葉層群から、当時高校生だった鈴木直によって発見されたのでこの名がある。発見から38年も経った2006年になって新族新種として認められ、学名が「フタバサウルス・スズキイ」に決定された。
当時は日本で中生代の大型生物化石が出土するとは考えられておらず、これは定説をひっくり返す大発見であり、恐竜ブームを巻き起こした。
実際にはフタバスズキリュウは恐竜ではなく、爬虫類双弓類プレシオサウルス上科エラスモサウルス科に属する。骨盤から下方向に足が突き出た恐竜の骨格はむしろ今日の鳥類に近いもので、胴体側方に突き出た爬虫類のそれとは異なる。首長竜は鰭が側方に突き出した体構造であり、爬虫類に分類されるものである。
最初に発見されたものは完全な全身骨格として復元され東京の国立科学博物館に収蔵された。発見地であるいわき市にもレプリカが展示されている。