(原題:The World Is Flat: A Brief History of the Twenty-first Century) トーマス・フリードマンの著した21世紀初頭のグローバル化の動向を分析する本。2005年に初版、2006年に増補版(Updated and expanded)が発売された。ニューヨークタイムズ・ベストセラーになった。
世界は壁が取り払われることで平らになりつつあります。トーマス・フリードマンの著書「フラット化する世界(上)」では、情報や物の移動を遮る様々な壁が取り払われることで、数々の発明や革新が生まれていると述べられています。もちろん日本もフラットな世界に入っているので、それらの利益を日本人も享受できています。しかし、世界を見渡すと、まだフラットになったこちらの世界に入って来れない国や人々が多数います。彼らは、先進国ではありえないことで命を落としますし、先進国の人々と同じくらい長生きすることも非常に困難な状況にあります。
地球は丸い。現代では小学生でも知っている常識ですが、近年、この常識が変わりつつあります。球体だった地球が、どうも少しずつ平面体に変わってきているようです。「そんな馬鹿な」と思うでしょうが、そう思っているあなたも、すでに地球がフラットになりつつあることを感じているはずです。
ゼミ生に語っていること。 昔は経済的な「あたり」がありました。医者、弁護士等の「あたり」の職業がありました。また、銀行や証券会社のような「あたり」の業種がありました。しかし、歯科医と弁護士の収入は一般サラリーマン並になりました。理由は過剰養成です。今後、AI診断利用で一人の医師の診察効率が上がれば、勝ち組の医者と負け組の医者の二分化が起こり、後者の方が多いでしょう。「フラット化する世界」を読めば会計士も凋落することが分かります。銀行や証券会社の衰退は、ネット銀行・ネット証券を利用している人には自明だと思います。30年前に隆盛を極めた生産業の凋落は悲惨です。 今後、さらに時代の変化が激しく、何が…
nejimaki-radio.comNew Yorker の記事を紹介するエントリだが、これで Kyle Chayka の新刊 Filterworld を知った。ねじまきさんの以下の要約を読み、まさにこれ、ワタシが先週書いた「WEIRDでいこう! もしくは、我々は生成的で開かれたウェブを取り戻せるか」につながる話じゃないかと思った次第。 ・インターネットは、現在、アルゴリズムによる推奨とフィードの麻痺したロジックに従ってユーザーにコンテンツを提供する少数のプラットフォームを中心に統合されている。受動的な消費が促進される。あらゆるやり取りが監視され、ターゲットを絞った広告によって商品化される時代…
「YouTubeがあるおかげで、全く無名だった僕の取り組みを広めることができた」 あるYouTuberの言葉です。なんだか「フラット化する世界」を思い出しました。YouTubeがあるおかげで、無名の人も突き抜けた存在になる可能性が出てきました。それ以外にも、SNSで世界中の人たちと繋がることができますし、zoomで場所を選ばずたくさんの人たちと対話を楽しむこともできます。世界の見通しはめちゃくちゃ良くなっています。 一方、フラット化した世界の地平線に埋もれないよう、学び続けていく必要性も感じました。止まらず進み続けていくからこそ、突き抜けることができるのだと思います。めちゃくちゃ便利な世の中に…
著:三谷宏治、イラスト:飛高翔、シナリオ:星井博文 フレデリック・テイラー以降の主要な経営戦略論を概観し、マンガ形式を中心に解説した本である。元々、全2巻に分かれて発売されていたものを1冊にまとめて新装合本版として再発売したもののようだ。このため少々ぶ厚めで、2巻を買うより少しお得なお値段設定になっている。 流れとしては、基本的な潮流の説明から、ポジショニング派とケイパビリティ派の2つの流れに焦点を当てて様々な経営戦略理論をマップする方法をとっている。 第1章 近代マネジメントの3つの源流 フレデリック・テイラー ヘンリー・フォード エルトン・メイヨー アンリ・フェイヨール 第2章 近代マネジ…
ガソリンや少量品などの物価が高騰を続け、また円安傾向に戻っているようです。専門家の中には150円との声もあるようですが、政府・日銀にできることは為替介入くらいしかないのでしょうか。先々の物価が心配になります。ますます世界の経済動向が気になります。 欧米が集まるジャクソンホール会議 米国で、主要国の中央銀行関係者や経済学者が集まる経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開幕しました。「世界経済の構造転換」をテーマに議論するそうで、日銀の植田和男総裁も参加するといいます。 パウエルFRB議長、必要に応じて追加利上げの用意-高金利維持へ - Bloomberg 早速、米FRBのパウエル議長が登壇し…
English follows Japanese.【PDCA日記 Vol. 1,422「出羽の守にならない」】 私が意識しつつも、未だにやってしまうチャレンジの一つに、「金融業界では~」という枕詞で発言を始めてしまうことです。 出身業界での経験にとらわれて、「~では」を連発する人のことを、「出羽の守」と言います。 「出羽」は旧国名で、現在の秋田県と山形県にあたる地域ですが、出羽の領主「出羽の守」をもじって、「~では」を連発する人のこと「出羽の守」と表現するわけです。 私がお世話になっている取引先の社長から、あるプロセスについて「金融機関ではどうやっているのですか?」と聞かれた場合に、「銀行では…