戴季陶(市川宏訳)『日本論』社会思想社,1972 封建制(feudalism)とは地方領主が軍事権・司法権・立法権などを保持しながらも中央王権に従う緩い政治的連合体で、近代化直前まで西欧と日本で見られた。これに対し近代化直前の中国や朝鮮の政治体制は農業官僚制(agricultural bureaucracy)と呼ばれ、全国土は皇帝の所有となり、地方は中央から派遣された官僚が統治した。 封建制が近代化に寄与したとする代表的な論者は梅棹忠夫で、「文明の生態史観」で日欧が素早く近代化できたのは封建体制があったからで、専制君主制ではブルジョワ階級は成長しないと論じた。そして中国、インド、イラク、モンゴ…