Histoire de France(仏)
フランスの歴史。クロマニヨンがフランスに存在することから分かるように、大昔から人間が住んでいるから、その時代から「歴史」に入れることも一応は可能ではある。 イメージ的には「西フランク国」が「フランス王国」に化けた時点で区切るといいような気がするが、それは単なる「フランス王国史」とその後日談であって、あまりこだわる必然性はないと思われる(そもそも各地域に分裂していたわけだし)。
トゥール・ポワティエ間の戦いは、732年にフランク王国の宮宰カール=マルテルがピレネーを越えて侵攻してきたイスラーム軍を撃退した歴史的な戦いである。この戦いは、中世ヨーロッパのキリスト教世界とイスラーム世界の境界を形成する重要な出来事とされている。 ウマイヤ朝のイスラーム勢力は、711年にイベリア半島に侵入し、西ゴート王国を滅ぼした。このイスラームのヨーロッパ侵入はキリスト教世界にとって大きな脅威となった。720年にはピレネー山脈を越えてガリア侵入を開始し、アキテーヌ公ユードはフランク王国に救援を依頼した。しかし、メロヴィング朝の王には抵抗する力がなく、宮宰であるカロリング家のカール=マルテル…
2000年代のフランス。アフリカ系移民による、パリ同時多発テロが発生。翌年の欧州憲法の国民投票は否決された。 政治では、中道右派のUMP政権が続く。00年にはシラク大統領が再選。07年、フランス版小泉純一郎こと、サルコジ大統領が誕生する。 経済では、統一通貨ユーロ導入。EUの東欧拡大で、東欧諸国の出稼ぎ労働者が急増。低所得者の職が奪われていく。これが右傾化を促進する。08年のリーマン・ショック。10年、ギリシャ通貨危機で、景気が低迷していく。 2000年代の朝鮮半島 冬のソナタと太陽政策 - 10年100年単位でみる世界史
おはようございます。sekaishiotakuです。きょうは、2010年代のフランス編を公開します。来年開催のパリオリンピック直前のフランス。 EU(欧州連合)は、危機を迎えている。1つ目は、ギリシャ通貨危機。2つ目は、移民難民問題である。東欧の出稼ぎ労働者やシリア難民により、フランスなどの先進国の職を奪っていった。 sekaishiotaku.com
1871年と2021年 パリ・コミューンとは…… 「パリ・コミューン」 (岩波新書) 桂 圭男 「パリ・コミューン」(中公新書) 柴田 三千雄 何十年後の今、読み返してみて…… おまけ…… 自由の女神についても、語る日が来るのだろうか 1871年と2021年 実は今年2021年は パリ・コミューン 150周年が、それが語られることは、寡聞にして少ない というか、ぼくだって、今回本を読んでみて、今年が150周年であることに、きづいたぐらいだ それだけ、パリ・コミューンは忘れ去れている 高校の世界史に数行出てくるだけのそんな存在大多数の日本人は存在自体を知らないだろう むろん、50年前の100周年…
9月のある日、見慣れないメールアドレスからキャリアメールに連絡が入った 「○○先生が亡くなりました」 「昨年大病をして……」と、今年の年賀状の恩師の文言を見たときから予想はしていたものの…… やはり、それはショックな出来事ではあった その日を境に 「何かをしなければならない」 心の奥から小さな声が聞こえてきた 恩師への感謝というものをどのように返すべきか自分ができるところから、小さなところからでもやるべきだろう それが、このブログを始める契機である 恩師から受け取ったボールをなんとか、投げ返してみよう それが大海に向かって、であったとしても ひょっとしたら、波間に漂う小ビンのように、いつか、だ…
世界史を学んだ方なら、ノルマンコンクエストの1066年が英国建国年号となっていることを授業で教わったかもしれません。覚えていますか。 その時、一部の方は疑問を持たれませんでしたか? え、だってフランスのノルマンディ公が英国をとったのならある意味英国ってフランスじゃねって? はい、その通りです!ある意味その時イギリスはフランスでした! 本作はそんな英仏100年戦争前後にフォーカスし、その当時、英国もフランスもなかった、あったのは王侯貴族の陣取り合戦だけで、100年戦争の終結とともに国民国家の萌芽のようなものが見えてきた、と論じるものです。 そんなのどっちでもよくね?と思われる方も多いと思います。…
概要 フランス史のなかでも、ブルボン王政時の歴史を人物中心に濃ゆく濃ゆく描写しています。ビギナー向けの新書というより、あくまでフランス勉強したい方、フランスマニア等に勧めの作品。 なお本作は3巻シリーズの最終作ですが、単体でもきちんと読める形となっております。本作はヴァロア朝末期、ユグノー戦争と時の権力者カトリーヌ・ド・メディシスが権勢を振るう辺りから描かれます。 扱うのは主に絶対王政時代 フランス王朝史が三冊セットでKindleで50%オフであったため、カペー朝の勉強をしているときに購入しました。 フランス王朝史 全3冊合本版 (講談社現代新書) 作者:佐藤賢一 発売日: 2019/07/2…
世界史を勉強しています。私の先生は、古代ギリシア・ローマが終わると、ゲルマン大移動や十字軍、そして神聖ローマ帝国へとすすみ、あれよあれよとという間に中世ヨーロッパへと進んでしまいました。カロリング朝、カペー朝はノルマン公国はじめイギリス史と併せて流れを理解するうえでは結構重要そうなのに、さらっと触れるだけでした。もう少し知りたいなあと思い購入。 驚きましたが(失礼!)、非常に面白かったです。 自分が歴史好きというのはあるかもしれませんが、やはり筆者の腕によるところが大きいと思います。と調べてみると、なんと直木賞作家でもあったのですね。 カペー朝は戦国時代? さて、私の印象ではカペー朝時代は、日…
教養としてのフランス史の読み方 表紙 教養としての「フランス史」の読み方福井憲彦 著PHPエディターズ・グループ 発行2019年10月8日 第1版第1刷発行この本はまずフランス史を語り下ろして、それを編集するという形をとっているそうです。よって非常に読みやすく感じました。カペー朝は1328年まで、15代341年間続いた。これは歴代の王が直系の跡継ぎに恵まれた、から。これは「カペー朝の奇跡」と呼ばれている。p64-65フランス革命は従来言われていたような、「古い王政が頑固に市民の自由を抑圧していたので、市民が自由を求めて起こした革命」というほど単純なものではなかった。むしろ現実は逆で、民衆は当初…
貧困と共和国―社会的連帯の誕生作者:田中 拓道発売日: 2006/02/01メディア: 単行本 フランス革命から20世紀初頭までのフランスにおいて、産業化とともに現われた「社会問題」への対応を、自由放任主義と社会主義の間に立って行おうとした支配層の諸思想を検討し、フランス福祉国家を準備した思想史的過程を解明することを目指した力作。氏の博士論文。
みなさんお元気ですか?Ça va ? どぅどぅです。 今回も筆者のフランス旅行から記事を書いていきます。 今回はパリからRER線に乗ってフォンテーヌブロー宮殿を目指します! 海外旅行を検討している方は、お得なレートで外貨両替するなら【外貨両替マネーバンク】 でお金の準備をするのがおすすめです RERってなに?どこに行けるの? チケットの買い方 乗り方 おわりに RERってなに?どこに行けるの? そもそもRERっていったい何? RERとは、Réseau Express Régional d'Île-de-France、イル=ド=フランス地域圏急行鉄道網。つまりパリとイル=ド=フランス地方内の郊外…
パレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル駅 さてヴァンドーム広場より北に伸びる平和通りは,高級ジュエリーの名店が軒を並べる。目の保養をしたい人にはおすすめだが,私にとっては豚に真珠。これ以上は北に進まず,再びカスティリオーネ通りを南下してリヴォリ通りに出ることにする。 リヴォリ通りに出たところで東に進むと「アンジェリーナ」がある。ここでは恐るべきモンブランをみることになるだろう。そのまま進むとルーヴルの両翼の1つ,北側のリシュリュー翼が見えてくる。さらに東に進むと左手にパレ・ロワイヤルが現れる。パレ・ロワイヤルの柱廊は『シャレード』(1963)のクライマックスでヘップバーンが逃げ回ったところで…
政教分離は近代の国民国家の前提になっているが、国によってありかたは異なる。たとえば、アメリカでは議員が宗教団体の集会に出ることは承認されている。イギリスでは国教会があり、聖職者には一定数の上院議員の割り当てがある。ドイツでは聖職者は国から給与が支払われる。 odd-hatch.hatenablog.jp odd-hatch.hatenablog.jp しかしフランスではいずれもダメである。なぜフランスの政教分離はかくも厳密であるのか。それを19世紀のフランス史で、多くの小説を参考にしながら解読する。登場する小説は、ユゴー「レ・ミゼラブル」、フローベル「ボヴァリー夫人」、モーパッサン「女の一生」…
《100点》 私は本当に悔しい!大変に気分が悪い! 何故か?発売から十年以上経ったのに『乙女理論とその周辺』における”脚本家の美しさ”に誰一人として気付かない事が。この作品は紛う事無き傑作であるのに!人生レベルで執着する程に私は悔しいから、購入者の一人としてこうして批評する事で皆に気付かせることに決めた。 (以下、ネタバレ有りです。ご注意ください) 点数を付けるなら文句なしの百点。私は脚本以外の審美眼に欠けるので、基本的には脚本だけの評価である。 誰も気がつかない美しさ…という事は私が気付いたのは即ち「新しい美」であると思われます。 新しい美を説明するには、どうしても文字数が多くなるがご容赦願…
War and Peace and War: The Rise and Fall of Empires (English Edition)作者:Turchin, PeterPlumeAmazon 14世紀が始まるころ,フランスはある種の黄金時代だったが,そこから崩壊する.ターチンはそれは外部要因によるものではなく,内部的な非線形ダイナミクスだと主張する.ここからその過程が詳しく描かれることになる. 第8章 運命の車輪の逆側:栄光の13世紀から絶望の14世紀へ その3 英国の作家ジョージ・プットナムは,1589年にこの内部要因に基づく非線形ダイナミクスアプローチの要点をこう述べている:「平和は豊…
※これまでに出した3冊は、いずれもほぼ同じ手順、方法で書いています。 『清朝滅亡』の「はじめに」にこう書いた。 「本書は、そのダイナミックな時代、とくに生身の人間の動きを、基礎的史料のほか、近年出版された史書や論文、報道などの新たな素材から再現しようとしたものだ」 こうした記述方法をとる中国近代史が日本では珍しいせいか、時に執筆の手順、方法について聞かれることがある。今回は、そのご質問への答えとして、我流のレシピを記してみたい。 あらかじめお断りしておくが、自分は、このデジタル時代に非効率極まりない方法を採っており、読む方の参考にはならないかもしれない。『覇王と革命』の執筆には八年以上かかった…
ジャンヌ=ダルクの百年戦争〔新訂版〕 表紙 ジャンヌ=ダルクの百年戦争〔新訂版〕 堀越孝一 著 清水書院 発行 2017年4月30日 初版第一刷発行 はじめに 18世紀の啓蒙主義は、ジャンヌの事績を迷信と反理性の表現と解説し、 19世紀のロマンティシズムは、民族の感情的基盤、女性的なるもの等々の言葉づかいのうちにジャンヌを称揚した。 実証主義者は、かれらの実証の背後に、国家主義の偏見と党派根性が重苦しくよどんでいるという事態に、無邪気にも気付かなかった。あるいは臆面なくこれを無視した。 彼らは、結局、ジャンヌをたねに、彼ら自身を語ってきたのである。 Ⅰ 噂の娘 イメージのジャンヌ この時期のフ…
藤野先生のフランス食文化講座も6回目! 私は途中2回休んでるから、残念ではあるけど… 今回、いよいよ、ソースの時代に突入しました! フランス料理と言えばソースだもんね〜 私達は、こんな風に座学で勉強するのが好きな世代なのかも… 全盛期のイタリアから、フランス王家に嫁いだ、カトリーヌ・ド・メディチの話から講義は始まりました… 大食で有名だったというカトリーヌ… 彼女を喜ばせるために、フランス料理は進化したのでしょうか? 夫であるアンリ2世との間に、10人も子どもを作ったのに、夫の心は20歳も年上のディアーヌ・ド・ポワチエにあったから、食べることしか楽しみが無かったのかな? カトリーヌが君臨したヴ…
近代フランス史のこぼれ話、南仏に移住したイギリス人、ちょっと変わった小説。 馬車が買いたい! 鹿島茂(1949~ ) 近代フランスの歴史をいつもおもしろく読ませてくれる、フランス文学者、鹿島茂。 この本は彼の処女作。 19世紀のフランス文学。バルザック、フロベール、スタンダールらの作品に出てくる、上昇志向の強い登場人物たち。 パリでの成功を目指す彼らが、最終的に欲しかったのは、"馬車"だった。 当時の住居、衣服、食生活事情を踏まえて考える、ステイタスとしての"馬車"の意味。 日常生活の細部の意味がわかれば、近代フランス文学は、さらに面白くなります。 南仏プロヴァンスの12か月 ピーター・メイル…
ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 75点2024年2月25日 大阪ステーションシティシネマにて鑑賞出演:マイウェン ジョニー・デップ バンジャマン・ラベルネ監督:マイウェン ルイ15世の公妾ジャンヌ・デュ・バリーを描く。『 ナポレオン 』でも、ジョセフィーヌという女性との関係からナポレオンを描出したが、映画の世界にも文学に続いて本格的な feminist theory による再解釈の波が到来しているのだろうか。 あらすじ ジャンヌ(マイウェン)は美貌と才覚で娼婦として台頭し、ついには国王ルイ15世の公妾としてヴェルサイユ宮殿に入っていく。しかし、国王の寵愛を受けるジャンヌを快く思わぬ宮廷…
FM COCOLO CIAO 765 毎週火曜、朝8時台半ばのCIAO CINEMA 2月27日放送分 映画『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』短評のDJ'sカット版です。 18世紀、フランス。貧しい家庭の私生児として生まれたジャンヌは、本を通して世界を学び、好奇心を満たしながら、類まれな美貌と知性で貴族の男たちに取り入り、高級娼婦として社交界での存在感を高めていきます。ついにヴェルサイユ宮殿に足を踏み入れたジャンヌは、美男にして型破りだった国王ルイ15世との対面を果たすと、瞬く間に気に入られ、ふたりは熱烈な恋に落ちます。こうして国王の公式の愛人である公妾となったジャンヌでしたが、労働者…
ミラボー橋からエッフェル塔に向ってセーヌ川沿いを上流へと歩く。ミラボー橋の1つ上流の橋はグレネル橋。グレネル橋からビラケム橋までセーヌ川の真ん中に細い中州があり,白 鳥の島(小径)とよんでいる。グレネル橋の下には先ほどの自由の女神像が建っている。ビラケム橋の次はイエナ橋。ここがちょうどエッフェル塔の正面にあたる。エッフェル塔についての説明は星の数ほどあるので,私は省略。 白鳥の小径 セーヌ川が東から西に流れ,南西へと方向を換える辺りにアルマ橋が架かっている。ビラケム,イエナ,アルマはいずれもフランス外の地名で,フランス史において重要な戦闘があった地名にちなんでいる。ビラケムは第二次世界大戦のリ…
サドのこと サド文学Tier表 サドのこと 君の最も好きな作家は誰であるか、と訊ねられたとき、私は迷いなく、サド公爵と答えたいであろう。答えるのではなく答えたい、と申したのは、そのような宣言が許されるかは、その場の状況だとか、空気感だとかによるところであるからだ。場合によっては、というか多くの場合、変態だとか狂人だとか、ひいては犯罪者予備軍だとかの烙印を与えられかねない。サドを一冊も読んだことがない者でも、変態文学の筆頭的作家であり、精神病院とか牢獄とかにぶちこまれた狂人、という知識はもっているという人間も少なくないであろう。 無論これはあながち誤りでないと言えど、片寄った一面的な見方であるの…
アフィリエイト広告を利用しています マリー・アントワネットは、フランス国王ルイ16世の妃で、フランス革命の犠牲となった悲劇の女性です。彼女はオーストリアの王女として生まれ、14歳でフランスに嫁ぎましたが、その後の人生は苦難の連続でした。この記事では、マリー・アントワネットの生涯とその影響について簡単に紹介します。 ## マリー・アントワネットの生い立ちと結婚マリー・アントワネットは、1755年に神聖ローマ皇帝フランツ1世とオーストリア女大公マリア・テレジアの娘としてウィーンで生まれました。彼女は15人兄弟のうちの11番目で、幼い頃から音楽やダンスなどの芸術に興味を持ちましたが、学問や語学にはあ…
カール大帝の死後、彼の広大な領土は子孫たちによって継承された。ゲルマン人の社会では分割相続が行われる。そのため、フランク王国は分裂する運命にあった。フランク王国は843年のヴェルダン条約によって、西フランク王国、中部フランク王国、東フランク王国の三つに分割された。この分割は、カール大帝の孫たちの間での領土を巡る争いの結果であり、フランク王国の将来に大きな影響を与えることになる。 ヴェルダン条約は、カール大帝の孫であるシャルル2世(禿頭王)、ロタール1世、ルートヴィヒ2世(ドイツ人)の間で結ばれた。この条約により、西フランク王国はシャルル2世が、中部フランク王国はロタール1世が、東フランク王国は…