動物をテーマに購入した本だけど、かなり幻想文学よりで予想外に面白い短編集だった。 神を見た犬 (光文社古典新訳文庫) 作者:ブッツァーティ 光文社 Amazon 個人的評価★★★★★ 看護師が出てゆくと、彼は15分ほど黙りこくっていた。たとえ事務的な手違いからにしろ、六つもの階が、六つものおぞましい障壁の重みが、コルテの頭上に容赦なくのしかかっている。この奈落の深淵から這い上がるには、いったい何年ーまさしく年単位で考える必要があったーいったい何年かかることだろう。『七階』より 概要 20世紀のイタリアの作家で、『幻想文学の鬼才』と称される(らしい)ディーノ・ブッツァーティの短編集 多作な作家だ…