英国在住のライター、翻訳者、ブロガー。(本人の弁によれば「言語のいたこ」*1) 映画情報サイトMovieWalkerに寄稿記事が掲載されている。(MovieWalker"ブレイディみかこ"記事一覧) 英国での生活を綴ったブログ「THE BRADY BLOG」が、碧天舎から「花の命はノー・フューチャー」として出版される。(ただしその後碧天舎の倒産により絶版)
花の命はノー・フューチャー
1996年より英国在住。現在はBRIGHTON, EAST SUSSEXの「丘の上」で生活しているとのこと。
*1:出典:http://www.geocities.jp/mikako0607jp/6th.html
他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ(著:ブレイディ みかこ) 「他者の靴を履く」とあるが、「人の気持ちを想像できる優しい人間になりましょうね」という話ではない! 他人のことを可哀想に思ったり、苦難を想像して思わず自分も一緒に辛くなってしまうような感情が「シンパシー(共感)」ならば、「エンパシー(日本語訳:?)」は「別にかわいそうだとも思わない相手や、必ずしも同じ意見や考えを持っていない相手に対して、その人の立場だったらどうだろうと想像してみる知的作業」ということになるそうだ。 シンパシーはどちらかというと”自然に湧き上がってくる感情”なのに対して、エンパシーは訓練や実践をとおして…
図書館で借りていた本を返すだけのつもりだったのに、本棚に【ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー】の続編があったのでつい手に取りました。 【ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー】あらすじ 【ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2】あらすじ 【ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー2】の感想 よく考えるっていうことは、その人をリスペクトしてるってこと 副校長先生の言葉 2つのレノン問題 リーダーに必要な資質 夢を持つということ 子どもとの向き合い方 大人になる 【ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー】あらすじ 人種も貧富の差もごちゃまぜの元底辺中学校に通い始めたぼく。人種差別丸出…
帰国して、久々に小説を読んだ。地元の図書館から借りてきて、その日にすぐ読んでしまった。 両手にトカレフ|一般書|小説・文芸|本を探す|ポプラ社 あの有名な『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』で初めてブレイディみかこさんを知った。言葉がすっと入ってくる文章だと思った。そのあと、この人の文章ならと思い、政治についての新書『女たちのポリティクス 台頭する世界の女性政治家たち』を読んだ。ほかの本も読みたいと思いながら、なかなか読めなかった。今回はついに小説。本を連続して何冊も読んでいたときの感覚が少し戻ってきたように思えた。 主人公はイギリスの女子高生、ミア。彼女は弟と母親と暮らしているが、…
ブレイディみかこの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んだ。 アイルランド人と結婚しイギリスに住む日本人の著者が、中学生になった息子を通して、日常にあるイギリスの多様性と、アイデンティティについて語るノンフィクション。 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー (新潮文庫) [ ブレイディ みかこ ]価格:737円(税込、送料無料) (2024/12/15時点) 楽天で購入 人種、国籍、宗教、階層、貧富といった多様性と差別が存在するなかでの暮らしとその難しさをヴィヴィッドに描いているのが特徴。イギリスってかなり複雑なのねぇ・・・。けっこう重いテーマだが、飄々とした語りと、そんな…
その国を知るには、そこに行って自分の目で見ることがいちばんだ。 できれば、しばらくその国に住んでみることだ。 転がる珠玉のように を読みました。 著者は、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)』の ブレイディみかこさんです。 長年イギリスに住んでいるから、現地のことがリアルに伝わってきておもしろいです。 特に「巻き込まれるスキル」はおもしろかった。 シャイを自称する著者が次々にコミュニケーションの輪に巻き込まれていく様がおもしろい。 「・・・と、ここで会話が終わってもいいところだ。が、」 で、次の展開がはじまってしまう。 これが何回も続くのだから、「英国の人はめっちゃしゃべる…
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 ブレイディみかこ 新潮文庫 『他者の靴を履く』を読んでみて、「この人の書く文章は地べたにちゃんと立って自分の頭で考えられているな。信用できる」と感じた私は、その本を書くきっかけとなった"種本"の本書『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を手に取ってみたのでした。 mori-jun.net ジャンル的にはノンフィクションになるのでしょうが、アイルランド人の配偶者と日本人の著者との間に生まれた英国籍の(イギリス・ブライトン在住)息子が中学に上がり、ジェンダー、人種差別、貧富の差による格差、等の問題に出会い、親子間で会話し、行動する中で、息子が…
不定期読書感想文です。 以前 読書日記 2024年3月20-26日 で書いていたように、 ・シャイデル・ウォルター(鬼澤忍、塩原通緒訳)『暴力と不平等の人類史―戦争・革命・崩壊・疫病』 ・マイケル・サンデル(鬼澤忍訳)『実力も運のうち 能力主義は正義か?』 ・カール・ローズ(庭田よう子、中野剛志訳)『WOKE CAPITALISM 「意識高い系」資本主義が民主主義を滅ぼす』 ・広瀬隆『日本近現代史入門 黒い人脈と金脈』 ・ブレイディみかこ『僕はイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー2』 など読んで考えたことをつらつら書く。 ただの感想文で、特に結論とかはありません。
『私労働小説 ザ・シット・ジョブ』を読みました。 私労働小説なんて、訳がわかんないですよね。 著者がブレイディみかこさんだから手に取ってみました。 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の作者ですから。 それに、ラジオなどでもお話をよく聴いていて、 イギリスでどんな生活をしているのかな?って、 前々から興味があったのでおもしろく読めました。 この本は「ノンフィクションではないし、自伝でもない」と、 みかこさん自身が「あとがき」でことわりを入れています。 でもね、ご自身の体験がベースにあるのは確かでしょう。 イギリスでこういう体験をして生きてきたんですね。 階級がある社会っていうのがどう…
このブログ、最近書評が多いな、と思っている読者もいると思う。まさにその通りで、理由は、建玉が膠着しており、動きがとりにくい。それに、GWの後半からずっと仕事で、今月に入って休んだのは1日と6日だけ。深夜に帰宅した後にチャート画面を開いても、派手に動く時間は過ぎており、チャンスはほぼない。結局、本を読むくらいしかやることは無くなってしまうのだ。 本作の著者ブレイディみかこは、名前は聞いたことがある、くらいで著作を読むのはこれが初めて。小説、という形態をとっているが、著者の経験が結構投影されているように感じる。「ノンフィクションではないし、自伝でもない」と書いてはいる(P252)が、いたる所に著者…
どこの本屋さんにも置いてあるであろう、超ベストセラー。 いつかいつかと思いつつ、読めていませんでした。 ポッドキャスト番組「独立後のリアル」の相方がおすすめしていたのをきっかけに、今更ながらに読みました。 読んでよかった。 感じることも多く、正直、読書録に何をどう残しておけば良いかまとまらないでいます。 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」(ブレイディみかこ 著、2021年7月初版、新潮文庫、単行本は2019年6月刊行) 内容は、副題の「The Real British Secondary School Days」が表しているとおり。 著者みかこさんの息子さんが通う"元底辺中学校”の…