ずっと連日旅行記を書いてきたが、その間にクラシック関連でいくつかニュースがあった。全然触れることができなかったので、振り返ってまとめてコメントしてみたい。 まず、残念な一件として、マウリツィオ・ポリーニの死去。間違いなく不世出であり、孤高のピアニストであった。 私の世代では、上の方にホロヴィッツ、リヒテル、ミケランジェリらがギリギリいたものの、既に峠を越し、晩年に差し掛かっていた。だが、老巨匠に頼らなくても、我々にはポリーニがいた。(あとはアルゲリッチね)彼の全盛期に居合わせ、演奏を直接聴くことが出来たのは、この上ない幸せだったとしか言いようがない。コンサートでは、技術を超越した完璧なピアニズ…