プジョー

(一般)
ぷじょー

[Automobile Peugeot]
フランス PSAプジョー・シトロエン傘下の自動車メーカー。

  • 世界最古の量産自動車メーカーでもある。
  • エンブレムはライオン。これは、プジョー発祥の地、フランスのフランシェ・コンテ地方の紋章として使われていたライオンをモチーフとしている。
  • 自転車も有名。特にツール・ド・フランスには第1回から参加。しかし、2004年で自転車の製造を終了。最後の主要なマーケットは日本だったそうだ。残念。
  • コーヒーミル・ペッパーミル・スクーター・モペット等も製造
  • かつて、日本国内においては、同じフランスでも、ルノー、シトロエンの後塵すら拝する、「変わり者が選ぶメーカー」だった。しかし、スポーティで軽快な小型車205のヒットにより、ようやく日本でも認知され始める。そして、インポーターの努力の甲斐あって405、106、306、406、206と立て続けに売れた。ついに2003年にはドイツ御三家とボルボについで輸入車第5位のシェアを獲得するに至る。
  • プジョーの特徴は「猫足」と形容されるロードホールディングに優れる足回りとそれに裏打ちされたシュアな操縦性と乗り心地。であるが、近年のモデルは国際化の波に逆らえず、その傾向が若干薄まり、硬い乗り心地を示しているのは残念なところだ。
  • 近年、トヨタと親しい関係*1にあるが、徹底した品質管理に裏打ちされた信頼性の向上、ハイブリッドに代表されるエミッションコントロールなどいいところだけを学んで欲しいと思うが・・・・・

歴史

  • プジョー(Peugeot)の名は15世紀、フランス東部ドゥー県の町の記録に登場する。18世紀に入るとジャン・ピエール・プジョー(Jean-Pierre Peugeot)が紡織業を始め、一族で初めて工業に進出する。
  • 1810年、彼の2人の息子が中心となってスチール製品を製造する"プジョー兄弟とジャック・メリアール・サランの会社"(Peugeot-Freres et Jacques Mailiard-Salins)を設立し、プジョー一族は本格的に工業の道に入っていく。その後いく度かの社名変更や経営破たんを乗り越え、19世紀半ばには"プジョー兄弟社"(Societe Peugeot freres)としてコーヒーミルからミシンまで多種多様な製品を送り出した。
  • 1882年:最初の大型自転車Grand Biを生産を開始。
  • 1888年:アルマン・プジョー(Armand Peugeot)がゴットリーブ・ダイムラー(Gottlieb Daimler)らと会って自動車に計り知れない可能性を見出したことから、プジョーは自動車の世界に一歩を踏み出す。
  • 1889年:パリ万博に3輪蒸気自動車Serpollet-Peugeotを出品。
  • 1890年:ダイムラー製エンジンを搭載した4輪車Type 2を開発し、蒸気機関からガソリンエンジンへと移行。ダイムラー・ベンツの量産開始は1894年なので、これが世界最初の量産自動車となる。
  • 1891年:社名を"プジョー兄弟の息子達の会社"(Les fils de Peugeot freres)に変更。
  • 1892年:世界で初めてゴムタイヤを装着した4輪ガソリン車を発表。
  • 1894年:パリ〜ルーアン自動車レースで優勝。
  • 1895年:その翌年にはミシュラン製タイヤを装着したプジョー車がパリ〜ボルドー往復レースで優勝。この年の時点で車種は商用車を含めてType 13にまで拡大。
  • 1896年:アルマン・プジョーは自動車生産に専念するためにオートモービル・プジョー社を設立し、"プジョー兄弟の息子達の会社"は自転車やバイクを専門に生産することになる。同年、プジョー製水平対向2気筒エンジンを搭載したType 14が登場し、ダイムラー製エンジンは以後採用されなくなる。
  • 1897年:総床面積5万平方メートルの自動車工場をドゥー県に建設。Type 14からType 18までの全モデルにプジョー製エンジンを搭載すると同時に、オプションでミシュラン製タイヤも装着できるようになる。
  • 1898年:第1回パリ自動車ショーに出品。
  • 1900年:年間生産台数が500台を突破。
  • 1901年:直立単気筒の新型エンジンを搭載したType 36が登場。プジョーは同モデルで初めて、車体前部にボンネットを取り付け、ハンドルバーに代わって傾斜したステアリングコラムと輪形ハンドルを採用。この年のパリ自動車ショーには4気筒車を出品。
  • 1902年:全車種のモデルチェンジとルヴァロアに本社設置。
  • 1903年:車種を4気筒エンジンのType 42、43、44、2気筒のType 50、単気筒のType 54と56に絞り込む。
  • 1904年:パリ自動車ショーでは直立単気筒エンジン搭載のPeugeot Baby(Type 69)第1号を発表。この年から"プジョー兄弟の息子達の会社"も自動車開発に乗り出す。
  • 1905年:”プジョー兄弟の息子たちの会社”第1号車Lion Peugeotを発表。アルマンの実験的な車とは対照的に、Lion Peugeotは実用的な小型車だった。
  • 1907年:1.75hpの軽量バイクエンジンが開発され、Lionが小型車レースで優勝。
  • 1908年:オートモービル・プジョーと"プジョー兄弟の息子達の会社"の1908年の生産台数は合わせて2220台に。
  • 1910年:オートモービル・プジョーと“プジョー兄弟の息子達の会社”が合併しオートモービル・サイクル・プジョー社が誕生。しかし、しばらくは旧モデルを平行して生産。
  • 1911年:合併の翌年、大衆車の設計でエットーレ・ブガッティ(Ettore Bugatti)と提携。
  • 1912年:世界で初めてDOHC4バルブを採用したPeugeot L76がACFグランプリで優勝し、ソショーの工場で自動車の生産が始まる。

この年のパリ自動車ショーにブガッティ設計のPeugeot Baby第2号(Type BPI)を出品。6hpの同モデルは1916年までに3095台が生産された。1913年のIndy500優勝を機に、有名な4気筒エンジンOffenhauserが誕生し、その後60年にわたりIndy500で活躍。Indy500優勝チームは平均時速106.598マイルというスピード記録も樹立。

  • 1915年:アルマン・プジョーが死去。
  • 1919年:Peugeot BabyをベースにQuadrilette(Type 161)を開発。
  • 1920年:25hpの6気筒エンジン搭載のType 156が登場。
  • 1923年:4輪全てにブレーキを付けられるようになる。
  • 1925年:パリ自動車ショーに出品された9hpのType 177Mは、サンルーフの先駆けとなる。
  • 1928年:初のディーゼルエンジン車を発表。その後リールの工場はディーゼルエンジンの生産に特化。
  • 1948年:戦後初のニューモデルである203は、当時標準生産車には珍しい半球形シリンダーヘッド、V字に傾いたバルブヘッド、センターに設置したスパークプラグが特徴。プジョー車として初めてモノコックボディを採用。
  • 1955年:イタリアのピニンファリーナ社デザインによる403を発表。凸状ウインドスクリーンが特徴の403は、プジョー車として初めて100万台を突破。

この年、生産台数が初めて10万台に達し、サイクル・プジョーの自転車生産台数も22万台を記録。しかしその後、自転車産業が危機に見舞われたことから生産台数が半減し、同社は1958年、自動車部品メーカーに転身する。

  • 1959年:初のディーゼル標準車403を発売。同モデルには量産車としては世界で初めて、自動エンジン冷却ファンが取り付けられた。またこの年を最後に、ボンネットのライオンのレリーフが安全上の理由から姿を消す。
  • 1960年に発売された、クラシカルなモダニズムと上品さが融合したピニンファリーナデザインの404はプジョーのイメージを一新することになる。
  • 1961年:流線形ボディのモペットBB 104発売。
  • 1963年:シトロエン社と業務提携を結び、ルノー社とも交渉に入る。
  • 1965年:初のFF車204を発売。同モデルはOHCの軽合金製エンジン、4輪独立サス、前輪ディスクブレーキが特徴であった。

この年、プジョーはグループ企業全てを統括する持株会社プジョーS.A.となり、一方グループ数社が合併して自動車の生産・販売を管理するオートモービル・プジョー社が誕生する。

  • 1966年:ルノーとの技術提携の結果、プジョーとルノーのエンジンを製造する"フランス・メカニック社"(la Francaise de mecanique)を設立。
  • 1967年:パリ自動車ショーでは、世界最小の1200ccディーゼルエンジン搭載の204 estateを発表。
  • 1968年:高級モデル504発表。
  • 1969年:304と504クーペ、コンバーチブルと、ニューモデルを次々送り出し、フランス第2位の乗用車メーカーに成長。
  • 1971年:V6エンジン設計でルノー、ボルボと技術提携を結び、3年後、V6 PRVエンジンが誕生する。
  • 1972年:世界最小の4ドアセダン104を発表。
  • 1976年:ミシュランよりシトロエン株の90%を取得することで合意し、ここにPSAプジョー・シトロエン社が誕生。
  • 1979年:持株会社の社名をプジョーSAに変更。さらにフィアットと共同プロジェクトを立ち上げる。
  • 1983年:傑作小型車205がデビュー。これが起爆剤となり、苦境から目覚しい復活を遂げる。
  • 1985年:レーシングモデルの205 T16がWRCで優勝。
  • 1986年:205 T16WRC連覇を達成。
  • 1987年:205 T16がパリ〜ダカール・ラリーで優勝。
  • 1988年:205 T16に代わって参戦した405 T-16が再びパリ〜ダカール・ラリーで優勝。90年まで連覇。
  • 1990年、自動車生産開始100周年に当たる年に発表されたV10エンジン搭載のプロトタイプカー、905は、翌91年と92年にWSCで数々の勝利を手にする。
  • 1992年:ル・マン24時間では、905 Evolutionが3位までを独占。
  • 1994年:先のフィアットとのプロジェクトからMPVの806が誕生。このモデルはシトロエンEvasion、フィアットUlysse、ランチアZetaとプラットフォームを共有し、同じプロジェクトからは商用車Boxerも誕生。
  • 1995年:ジョーダンをパートナーに新型V10エンジンでF1に参戦。この年、106が生産台数100万台を、806が10万台を突破。405に代わり、新型中級セダン406が発表。
  • 1996年:306が発売後33カ月で100万台に達し、205の記録を塗り替える。
  • 1997年:フランスの自動車メーカーとして初めて、環境にやさしい水溶性塗料を採用。この年発売されたピニンファリーナデザインの406クーペは、最も美しいフランス車と絶賛され、初年度だけで予想を大幅に上回る2万3000台が生産された。
  • 1998年:アラン・プロスト(Alain Prost)とF1に参戦し、V10エンジンを供給。リオデジャネイロ自動車工場の建設、プジョーとシトロエンのプラットフォームと製造機械の共通化も進む。また、この年、206発表。
  • 1999年:206WRCデビュー。サンレモ・ラリーで優勝。この年に発表された新型高級セダン607では、ディーゼルエンジン乗用車初の粒子フィルターを採用。
  • 2000年:206が発売後18カ月で100万台を突破。
  • 2004年:プジョー製自転車の生産を終了。

*1:トヨタとPSAプジョー・シトロエンとの合弁で2005年からヴィッツをベースにした小型車「アイゴ」をヨーロッパで生産している。

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