◆プラトン(前427~前347)は、29歳の時、師ソクラテスの裁判と刑死(前399)を目の当たりにし、哲学(政治における正義・善の問題と切り離せないものでした)の道を歩むことを決めました。 ◆プラトンの「第七書簡」と呼ばれる文書は、晩年に(前352頃)書かれた、一種の公開状のようなものでした。そこにはプラトンの体験と思索の核が表現されています。(「第七書簡」を偽書とする見方もあるようですが、田中美知太郎にしたがって真作と考えています。プラトン研究者ではありませんので、最近の研究の詳細はわかりません。) ◆少し長い引用になりますが、「第七書簡」から、現代のフィロソフィアとは何かを考えてみます。(…