「若さは甘く、老いは苦いものだ」 ードクトル・クロコフスキーー *** 製材所と製紙工場がちかくにあると、田舎に来た気がする。わたしだけか? むかしはところどころに工場の団地があったものだが、いまはどうなのだろう。そのころとくらべれば、国そのものがずいぶんすすんだのはまちがいない。その間に失ったものもおおい。 12年ほどまえ、仕事の研修に参加したとき、組織の上役が「人生は相対的だ」とのたまったことがあった。いいこともわるいこともトータルでとんとんになるというのである。当時はなんとなく聞き流していたけれど、いまはまったくそうおもっていない。 4年まえ、若手と偶然そういうはなしになったとき、「トー…