原作/クラフト団 漫画/やまと虹一
ガンプラ大好き少年・京田四郎は、行きつけの模型店「クラフト・マン」の店主が完成させた、プラモシミュレーションマシーンの存在を知る。それは、自分の作ったプラモデルに搭乗し、アニメさながらの戦闘が疑似体験できる、夢のマシーンであった。
かくして、シミュレーションバトルに明け暮れる四郎。彼は数多のライバルとの戦いを経て、モデラーとして、人間として成長を遂げてゆく。
創刊間もなかったコミックボンボンが、1982年2月号から連載を開始。瞬く間に同誌の看板タイトルとなった。
当初、主人公の四郎は拙い模型技術しか持たない、読者と近しい存在として描写。未熟ながら創意工夫と持ち前のプラモスピリットで激戦を切り抜けていく…という具合に、スポ根物に通ずるテイストを持つ作品となった。
ガンプラ漫画の代名詞と言われるが、実際はプラモデル全般を題材に扱っている。戦車や戦闘機を敵に回したり、逆に四郎自身が武装したホンダシティターボを駆って戦ったことも。
漫画オリジナルのモビルスーツ・パーフェクトガンダム*1の登場は当時としては衝撃的で、バンダイからの模型化さえも実現した。「史上初の公式オレガン」でもあるこの機体は、後のガンダム関連作品にも少なからず影響を与えている…と言っても過言では無いだろう(多分)。
余談であるが、アニメ「機動戦士ガンダム」の漫画化を日本サンライズに断られた編集者の安井ひさし氏が、その代替として「もしもガンダムに登場するモビルスーツが、全部プラモデルだったら?」という発想を起点に、この作品を企画したという。
コミックボンボン1986年11月号連載終了。