Prince of the City
ニューヨーク市警、その麻薬捜査員たちの間にはびこる汚職。マフィアや麻薬の売人たちから賄賂を取り、警官とは思えない羽振りの良さで、彼らは”街のプリンス”と皮肉られるほどだった。だが、警察の内部調査機構が彼らの摘発に乗りだし、一人の潜入捜査官が派遣されて来る。そして彼と汚職警官たちは、やがて壮絶な心理戦を展開することに……。職人肌の名匠S・ルメットの大作で、彼の得意な実録物として「セルピコ」「狼たちの午後」「Q&A」等の流れに属する作品。市警の巨悪にたった一人で挑戦する捜査官を演じたT・ウィリアムスが監督の要求に良く応え、リアルな演技を見せている。延々三時間に及ぶ警官たちの腹の探り合いは圧巻で、ごく些細なアクション・シーンが一度あるだけなのに全く飽きさせない。特に、これから映画のプロを目指す人は必見。
(allcinemaより)