1931年6月5日、ラヴクラフトは滞在先のフロリダ州ダニーデンからダーレスに葉書を送り、ヘンリー=S=ホワイトヘッドの家の玄関に蛇が現れたことを知らせている。ホワイトヘッドはその蛇を標本にしてラヴクラフトへの贈物としたそうだが、手ずから蛇を捕えたホワイトヘッドの豪胆さにラヴクラフトは感銘を受けたらしく、彼のことを「悪魔をも怖れぬ人物」と称賛していたとロバート=バーロウの備忘録にある。 ラヴクラフトが直接ホワイトヘッドに会ったのは1931年のフロリダ旅行の時が最初で最後だ。ホワイトヘッドが病身であることをラヴクラフトは知っていたが、1931年5月29日付のダーレス宛書簡では「快方に向かっています…