戦争の長期化に従って「心の余裕」を加速度的になくしていった国民は、一にベルギー人だろう。 なんといっても「教皇」にすら噛みついている。 第一次世界大戦期間中、ベルギー人の手や口は、屡々当時のローマ教皇・ベネディクトゥス15世批難のために旋回したものだった。 (Wikipediaより、ベネディクトゥス15世) 知っての通り、ベルギーは旧教国である。 その勢力は政財界を筆頭に、社会のありとあらゆる面に分かち難く沁み透っている。 しかるにそんな「愛し子」であるベルギーが戦禍によって半死半生、悶絶しかけている今日に、ヴァチカンは何をやってくれたか。 答えは「何も」。 何もしていないに等しい。 少なくと…