→「イングマール・ベルイマン」(Ingmar Bergman)。映画監督。1918年スウェーデン生まれ。監督作品に、「不良少女モニカ」(1953)、「第七の封印」(1956)、「野いちご」(1957)、「処女の泉」(1959)、「仮面/ペルソナ」(1966)、「ファニーとアレクサンドル」(1982)、他多数。
→「ベルイマン」を英語読みすると「バーグマン」。つまりイングリッド・バーグマン(Ingrid Bergman)は母国スウェーデンでは「イングリッド・ベルイマン」。
夜、ひとりで家の周りをゆっくりと散歩していた。ドイツの冬の暗さと静けさは、永遠に分厚い。人気はなく、夜が沈殿した谷底を歩いているように思える。透きとおって張り詰めた空気の中で、教会の鐘の音が聞こえたのは突然だった。 一瞬、歩けなくなるほど緊張した。スウェーデン映画「野いちご」の冒頭を思い出したからだった。 * 老人は夢をみた。 散歩していると、気づけば知らない街角にいる。時計を見上げると針がない。向こうに誰か男が立っているのに近づくと、顔がつぶれている。男は風船のように割れ、血を流して溶ける。教会の鐘が響き、御者のいない2頭立ての馬車がやってくる。馬車は街灯にあたって前に進めない。馬は興奮して…
ベルイマン監督作品「野いちご」冒頭の夢のシーン、主人公の老人が見知らぬ無人の町を歩いている。老人は馬車から落ちてきた棺桶の中に自分の死体を見て驚愕する。老人は死の恐怖で目が覚める。 私も無人の町を歩いている夢を見ることがたまにある。もちろん自分の死体を見る事はないが、そこは記憶の断片でつくられた架空の町並みであり、怖いというよりどこか懐かしい。 以前はよく見ていた飛翔する夢や墜落する夢はほとんど見なくなった。取り壊されて今はもうないが、私の育った実家の夢をみることがある。でもそこには父も母もいない。私一人が留守番をしている。しかもいつも夜なのだ。 私は不吉だと言われる極彩色の夢を一度だけみたこ…
未見だったベルイマンの「魔術師」 見入ってしまった。オープニングから映像にどんどん引きこまれる。クライマックスのオカルトチックなホラーシーンは、CGの無い時代に驚くべき映像表現で度肝を抜かれた。 背筋も凍る恐怖映画、サスペンスのようで実は人間の本質を嘲笑い、それでいて希望もある喜劇にもなっている。 魔術師 マックス・フォン・シドー Amazon
家の近くの映画館でベルイマンの『野いちご』を観てくる。 78歳の医学教授(イーサク・ボルイ)が大学で名誉博士号を授与される日の一日を追ったドキュメントという体で、彼の意識・無意識の世界が夢や覚醒時の出来事を通して展開されていく。 ベルイマン映画をきちんと見るのは初めてだったので、例によって何の事前知識もなく臨んだ。率直な感想は、「スエーデン版小津安二郎?」というものだった。 老教授イーサクを演じる主役の俳優が実によく、40年間仕えている家政婦さんも実にいい味を出している。二人のやり取りだけで十分にいい気分になれるのだが、そんなのは映画のパンの耳の端っこにすぎなく、現代にも十分に通じる家族親戚四…
休みの二日目は例によりてあわわの三太郎となり果つ。ベルイマン「ペルソナ」視聴。省略版に英字幕ではよく分らず。いずれ正規版を視聴したし。
1700出発 電車 2時間あれば 豊橋はいけますきょうこれでカモンカモンを みれば そのあとはシン・ウルトラとか いろいろ次があるのさ そういう5月なのさアネット TITANE ベルイマン島 をどうやってみるかは ゆっくり考えましょう性格がしつこいから
全5項目 ●代表作 ●「letterboxd.com」の「The Films that Influenced Eskil Vogt’s ‘The Innocents’」より11本 ・インタビュー「Secret World: Eskil Vogt’s Innocent Children」で言及3本 ●「trailersfromhell.com」の「Season 05 | Episode 17 ESKIL VOGT」で語り合った主な映画32本 ●「oviezine.se」の「Eskil Vogt står bakom vinterns mest obehagliga biofilm」より2本 「ポ…
Interview with Keith Jarrett (Reprinted from old DTM; originally posted September 2009. Thanks to Peggy Sutton of BBC’s Jazz on 3 for arranging the interview. Steve Weiss was the engineer and Bradley Farberman handled the transcription.) BBCラジオ3(BBCのラジオ局)の番組「Jazz on 3」の2009年のインタビューです(聞き手:イーサン・アイヴァーソ…
相変わらずバタバタしているので、箇条書きにて ・忙しいのは本当ですが、これだけは逃してはなるものか、というわけで、カール・テオドア・ドライヤーの特集に通っています。ドライヤーの映画は以前『裁かるるジャンヌ』のDVDを小さなTV画面で観たことがあるだけなので、これほど多くの映画人を畏怖させる映像とはどのようなものか、興味があったわけです。 期待に違わぬ緊張感で、「観に来てよかった」とは思うのですが、映画史的知識が足りない私には、どのような言葉を用いればよいのか、よくわからない。室内劇風のシーンが多く、ワンカットも相当長いところから生まれてくる緊張感や、俳優に独自のテンポで話させること(『24時間…
☆阿比留喜人さんが佐賀ATGをされていたころ、確かベルイマンの”処女の泉(1960年)”を見たと思う。その後もテレビや録画で見た。「中世のスウェーデン。山賊に暴行された娘の復讐をするという父親が主人公」。復讐劇を装った火と水のお話?イマジネーションが次元を超えて膨らむ。黒澤さんの”羅生門”にも通じる。家はぐつぐつと煮える鍋であり、命ある場所が泉であるという事だったと思う。水の絵を描くたびに浮かんでくる”処女の泉” (SM2点)
『ベルイマン島にて』(2021) 監督:ミア・ハンセン=ラブ(Mia Hansen-Løve) 原題:Bergman Island 入れ子構造をもった本作は、何から何までがそうした構造下にあることを思わせる。ベルイマンの物語の下に、ミア・ハンセン=ラブ自身の物語の下に、映画史の下に、キャストの個人史の下に、土地の歴史の下に、『ベルイマン島にて』で描かれる物語がある。どちらかが絶対的に〈外部〉であり得る訳ではない。内包関係は反転し得る、いや、そもそも内も外もないリバーシブルな関係なのかもしれない。ミア・ハンセン=ラブの分身である「クリス(ヴィッキー・クリープス)」が分身として物語の中の「エイミー…
現存最古の邦ロックバンド、ムーンライダーズ 5thアルバム『カメラ=万年筆』(1980年8月25日 発売) 01. 彼女について知っている二、三の事柄 02. 第三の男 03. 無防備都市 04. アルファビル 05. 24時間の情事 06. インテリア 07. 沈黙 08. 幕間 09. 太陽の下の18才 10. 水の中のナイフ 11. ロリータ・ヤ・ヤ 12. 狂ったバカンス 13. 欲望 14. 大人は判ってくれない 15. 大都会交響楽 70年代までの集大成、そして80年代への布石 現存最古の邦ロックバンド、ムーンライダーズ ムーンライダーズは1975年、前身バンドにあたる「はちみつぱ…
4月5日 在宅勤務だから進む業務の一つ、「紙資料データ」と「PCシステムデータ」との整合性チェックというアナログ会社よ…/昨日買ったお粥をお昼に。今日も全然歩いてないから業務終了後駅前のスーパーまで遠回りして出向くと、満開を過ぎた桜が綺麗だった。 4月6日 まだ体力回復せずトボトボ歩いて会社へ、始業時刻ギリギリセーフ / 座ってれば元気に仕事 / カムカムがまたツッコミどころ満載で悲しい… 4月7日 お休みの日 / 吉阪隆正展:都現美 彼の意志を汲み取った設営が素晴らしい。建築家というよりも思想家であり冒険家であり、幼い頃から世界を歩き感じ思考してきた人の生き様を追体験しているようで、心の奥に…
4月10日にアカデミー賞を取った『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介監督)、5月2日に『ベルイマン島にて』(ミア・ハンセン=ラブ監督)、偶然にもふたつとも劇中劇の構造で成り立つ映画を2本見た。『ドライブ~』は村上春樹の短編が原作。演出家で俳優の家福が立ち向かうのはチェーホフの『ワーニャ叔父さん』。おそらく妻よりも家福のほうが伴侶を愛していたのだろう。芝居と人生が交錯する。台本読みの段階で徹底的に役者の感情を排除する練習風景が非常に面白かった。それからマニュアルシフトの家福の愛車を運転するみさきの淡々とした描写がよい。広島から新潟に向かいそこからフェリーで雪の北海道(「上十二滝村」という架空の場所…
モスクワにあるスウェーデン大使館近くのバス停で、著名なスウェーデン人4名をとりあげて、彼らはナチスだったという大きな広告が張り出されている。 顔写真と共に取り上げられているのは、児童文学作家のアストリッド・リンドグレーン、映画監督のイングマール・ベルイマン、IKEAの創業者イングヴァル・カンプラードと現国王の祖父で前国王のグスタフ6世アドルフというスウェーデンを代表する有名人たち。「私たちはナチスではない、でも彼らはそうだ」と書かれたポスターは「私たちの勝利」という団体が出したということになっている。 スウェーデンのニュースメディア、アフトンブラーデットのコラムニストは「ロシアによるスウェーデ…
ミア・ハンセン=ラブ『ベルイマン島にて』。フランス映画のようで、ほぼ英語とスウェーデン語。ベルイマン?バーグマン? 詳しくないからベルイマンの最後の妻がイングリッドという名とは知らず、イングリッド・バーグマンの(フォンがあった?)名が出てきて驚く。そのせいか前半の夫妻別れて(ベルイマン・サファリ)ベルイマン島巡りにはむしろ『イタリア旅行』も連想したが(ティム・ロスのノートには『めまい』の名くらいは確認できた)、ロメールとかアレンとか、その辺の流れの事はともかく、謎のメガネ氏の登場とか、いろいろあれこれ変なこともやってて気持ちのいい映画だった。ティム・ロスの映画が拍手で迎えられているだけでなんか…
GW初日の金曜日は雨で1日自宅で過ごす。Netflixで『バブル』『イン・ザ・ハイツ』を観る。移民の街を舞台にしたミュージカルはすごく好みだった。映画館で観るべきだったな。2日目の土曜日は快晴。早起きして横浜へ。駅もまだ人が少ない。いつもの様にスカイビル裏から日産経由でみなとみらいに出る。神奈川大学が完成していた。 すごく久しぶりにキノシネマへ。パティントンもご無沙汰でしたね。今日は愛するフランス映画二本立て。まずは『ベルイマン島にて』ミア・ハンセン=ラブ監督がベルイマンをテーマにしてティム・ロスやミア・ワシコウスカが出演とかご褒美すぎるよ。本当に好きな作風だ。 お昼にタイカレーを食べてコレッ…
【かとう】うにちゃんから私の好みの見た目の人の画像を送ってもらったのがツボで、1分くらい笑い転げていた。るの二人は、私の好みをわかってくれてるのが嬉しい。かとうポイントカードにスタンプ押しておきました。 【UNI】イタっと声をあげるほどの頭の痛み。ズキズキではなく、ピリピリ。処方薬を飲んでおく。親指の絆創膏を外す。ケガに慣れていないから、おっかなびっくりの日々だった。でもあの当日、キズパワーパッドを買いに行ってよかったな。 【クララ】入眠3:47、睡眠3:37。休日。午前中動けず、クリニックの予約を遅らせてもらう。漢方薬が一種類増えた。映画「パリ13区」鑑賞。上半期ベスト3に入れたい。いい映画…
【映画パンフレット】スパークス・ブラザーズ 監督 エドガー・ライト 監督 ロン・メイル, キャスト ラッセル・メイル, ベック, アレックス・カプラノス 東宝 Amazon エドガー・ライト監督の音楽ドキュメンタリー『スパークス・ブラザーズ』鑑賞。スパークス(ロン・メイル、ラッセル・メイル)、バンドメンバーやスパークスのファンであるミュージシャンたちへのインタビュー、アーカイヴ映像、MV、アニメーション等様々な映像を駆使して、50年を超えるスパークスの歩みを一気に振り返ります。自身もスパークスの大ファンだというエドガー・ライト監督の熱い思いが溢れ出し、愉快なパフォーマンスと快テンポの編集で14…