傑作になりえたかもしれない異色作 フランス、ベルナール・ラップ監督 物語はある事件関係者への判事の事情聴取で展開してゆく。 フレドリック・ドゥラモンは大手の化粧品会社の社長だった。高級レストランのウェイター、二コラが微妙な味を的確に言葉にできることを知る。 美食家のフレドリックはチーズと魚にアレルギーがあり、二コラを「味見役」として高給で雇う。しかしそれは単なる「味見役」ではなかった。 フレドリックは異常なほどの潔癖症だった。研修という名目で10日間の断食が行われ、二コラは服装も食事の好みも容姿もフレドリックに似てくるように改造されてゆく。 フレドリックは二コラを僻地に滞在させ、自分と同じ孤独…