ドイツの作家、公法学者。1944年7月6日生まれ。 1988年から地元ノルトライン・ヴェストファーレン州の憲法裁判所判事の経験を経て、現在はベルリンにあるフンボルト大学の法学部教授。作家としては、1987年『ゼルプの裁き』でデビューした。1995年出版の『朗読者』がベストセラーとなり、35の言語に翻訳される出世作となった。
逃げてゆく愛 (新潮文庫)
朗読者 (新潮文庫)
過去の責任と現在の法―ドイツの場合
ベルンハルト・シュリンクの別れの色彩 (原題 Abschiedsfarben)を読んだ。本書は短編集で、「人工知能」、「アンナとのピクニック」、「姉弟の音楽」、「ペンダント」、「愛娘」、「島で過ごした夏」、「ダニエル、マイ・ブラザー」、「老いたるがゆえのシミ」、「記念日」の9編が収録されている。本の雑誌社の【今週はこれを読め! ミステリー編】記憶を通じて世界を見る人々〜ベルンハルト・シュリンク短篇集『別れの色彩』 - 杉江松恋|WEB本の雑誌を読んで、興味を持って読んでみた。カテゴリーはミステリーになっているので、ミステリー的な作品かと思ったのもこの本を読んだ理由のひとつなのだが、ミステリアス…
2008年(日本公開は2009年)、ドイツ・アメリカ合作映画。 cinerack.jp 愛を読むひと(原題:The Reader) 出演:ケイト・ウィンスレット レイフ・ファインズ ダフィット・クロス ブルーノ・ガンツ レナ・オリン アレクサンドラ・マリア・ララ ハンナー・ヘルツシュプルング ズザンネ・ロータ ほか 監督:スティーブン・ダルドリー 原作:『朗読者』ベルンハルト・シュリンク youtu.be 本を読み始めたところで、「おや、ドイツ語じゃないねぇ」って思った。遅い。 (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a;b[a]=b…
ベルンハルト・シュリンクの『週末』を読みました。 新潮クレスト・ブックスを片っ端から読む、みたいなチャレンジをしているわけではないですが、図書館の開架をめぐる中で一つの判断基準にはなる。今回も新潮クレスト・ブックスから。 まず表紙がいい。たまらない。初読みの作家ベルンハルト・シュリンク。『朗読者』?という話が有名らしい。そちらはまだ手に取れていません。機会があれば手に取りたいと思っているところです。 恩赦で釈放された元テロリストのイェルクが、自身の姉や旧友たちと過ごす週末の物語。イェルクだけでなく様々な視点で丁寧に描かれていきます。 正直最初は読み進めるペースが遅くて「これは読み通せず返却する…
ランキング参加中読書 【人の意志はどこまで尊重すべきだろうか】 ≪目次≫ あらすじ 感想・レビュー 最後に あらすじ 当時15歳の少年ミヒャエル・ベルクは学校からの帰り道で嘔吐してしまう。彼はそのとき通りかかった介抱してくれた母親といっても過言ではないほど年上の女性、ハンナ・シュミッツに恋をする。ミヒャエルはそれから彼女の家に通い詰めるが、ハンナはなぜかいつも本を朗読してほしいと求めてくる。しかし彼女との仲が深まる中、突如として彼女は姿を消してしまう。そしてミヒャエルが彼女との再会を果たすのは法廷であった。そんな二人の行く末とは。 感想・レビュー 「誰かが自分の意思で破滅しようとしている。そし…
別れの色彩 (新潮クレスト・ブックス) 作者:ベルンハルト・シュリンク 新潮社 Amazon シュリンクの文体はとても厳密で力があり、文章を読むだけで快楽を感じるほどである。彼の文体は一つ一つの出来事を冷酷に切断するような決然とした様があり、それが本書の「別れ」というテーマと見事に合致している。老いと別れを主に扱う本作であるが、そのような冷酷な現実というものを描くのにまさに適した筆致と言えよう。 シュリンクの他の作品もぜひとも読みたくなるような、それほど文体的な完成度の高い作品だった。もちろん人生への洞察も深い。冷厳な文体で冷厳な現実を描くことの巧みさ。それを最大限に発揮しているのが本作であろ…
2023年の読書メーター読んだ本の数:130読んだページ数:33957ナイス数:749人が人を罰するということ ――自由と責任の哲学入門 (ちくま新書 1768)の感想議論の展開がダイナミックで目からウロコ。素晴らしい。読了日:12月26日 著者:山口 尚別れの色彩 (新潮クレスト・ブックス)の感想独特の重みがあって読み応えがある。読了日:12月26日 著者:ベルンハルト・シュリンク職場のメンタルヘルス・マネジメント ――産業医が教える考え方と実践 (ちくま新書 1714)の感想知ってることばかりだった。読了日:12月20日 著者:川村 孝日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか (光文社新書 12…
久しぶりの更新ですみません今回は本の感想でいきたいと思います 本当に素晴らしい短篇小説を二冊選べと言われたら、一冊は下記です towriter.hatenablog.com もう一冊を選べと言われたら、私は迷わずこちらを選びます 逃げてゆく愛 (新潮文庫) 作者:ベルンハルト シュリンク 新潮社 Amazon ベルンハルト・シュリンクは『朗読者』がベストセラーになったことで有名かもしれません この小説も個人的には嫌いではなかったのですが、後半は少しだれてしまった記憶があります前半部分での物語の引き込み方は素晴らしかったということもあり、この作家は長編よりも短篇に力を発揮するのかもしれないと思い…
2017年6月10日発行 ・自殺を放置しておいて生命尊重を言うのは偽善ではないか。自殺を放置しているのは自分の命すら尊重しない人間は生きる資格がない、世間に迷惑をかけないで死んだ方がましというなら人命尊重でなく世間尊重である。世間を見限る奴は同情に値しない。それが世間の本音ではないのか。 ・『朗読者』(ベルンハルト・シュリンク著、新潮社)というドイツ小説は久しぶりにロマンを詠んだという気がした。 ・免疫学者の多田富雄氏は喝破した。「男は現象だが、女は実体だ」と。実体のみが力を持つ世界を、私は文化とは呼ばなない。それはじつは野蛮な世界である。 ・日本語は抽象思考に意外に向いており、英語は向かない…
同学年の人たちが博士課程を修了する年になりました、はちみつです。 暇なので、「読書」をテーマに自分にインタビューした記事を書いてみます。 ――どんな子ども時代を送りましたか? 私は、幼稚園の頃から砂場でどろんこになって遊ぶよりも、一人教室で絵本を読んでいるのが好きな子どもでした。 小学生になってもそれは変わらず、7歳の頃は「宮沢賢治」とか「アンデルセン」とか「野口英世」とか「キュリー夫人」とかの子供向け伝記を読むのが好きでした。 9歳の頃に、『ハリー・ポッター』シリーズにハマりまして、私は「物語の世界」がとても好きになりました。 ごくまれに舞台鑑賞などもしまして、アレックス・シアラーの『13ヵ…
1.ひとりの双子(ブリット・ベネット) アメリカで先祖に黒人を持つ者は、白人のような見かけであっても「黒人」と見なされてしまいます。そんな者たちが白人になりすます「パッシング」を題材とした作品です。矛盾に満ちた混血者たちの町から逃亡した後、漆黒の肌を持つ娘を連れて戻ってきた姉と、消息を絶ったまま偽りの人生をおくる双子の妹の再会は、どのよううな形をとるのでしょう。彼女たちの人生はカラーラインに分断されてしまうのでしょうか。分断に揺れるアメリカを救うのは、日本人が優れている「忘却能力」ではないかと思うのですが・・。 2.火星へ(メアリ・ロビネット・コワル) 1952年に巨大隕石が落下したことで存亡…
youtu.be Sigur Rós - Fall (Official Video)ÁTTAシガー・ロスオルタナティブ¥1935 最高ですかー 現実は広大だわ。 歯の治療が終わる気がしない。 PCのメモリ増設完了。 8GBに16GBを+したらサクサク感が素晴らしい。 SNSだと「○○はこうだから」 と一言でレッテル貼りつけてしまえるので怖い。 皆さまのブログを読ませて頂いていると、この年齢でこんな下らんこと考えて、下手な文章書いてるのが情けなくなる事もある。卑下してる訳じゃないけど。でもこれが自分だしなー。背伸びして書いても疲れるだけ。自分の為に書き始めたんだし。「そんな事じゃいつまでも成長し…
『り📚書店員による小説のすゝめ』 こんにちは。り📚書店員です。 みなさまいかがお過ごしですか? px.a8.net 今回は久しぶりに『最近読んだ本 / 今日買った本・届いた本』についてのお話をしたいと思います。 『り📚書店員による小説のすゝめ』 最近読んだ本📚 『別れの色彩』ベルンハルト・シュリンクさん著 『ある男』平野啓一郎さん著 『うるうの朝顔』水庭れんさん著 今日買った本・届いた本を紹介する📚 『愛の夢とか』川上未映子さん著 『ペーパー・リリイ』佐原ひかりさん著 『エレクトリック』千葉雅也さん著 終わりに📚 最近読んだ本📚 『別れの色彩』ベルンハルト・シュリンクさん著 別れの色彩 (新潮…
遍 歴 相方のBDでOに行く、『冷血』感想文アップして、その後遊びに行って散財 2023年8月29日(火曜日) 晴れ☀だったと思う この日は相方の××回目のBD。おめでとうございます。これからもよろしくお願いします。 そんな訳で、偶々俺も休みだったので、なんとか肉を食べさせようかな、と思っていたが、なかなか企画が決まらないので、犬も歩けば棒に当たる作戦で、とりあえずOに出かける。 駅ビルでぶらぶらして、Nという古民家カフェに行く。なかなかいいぞ。 相方はクレープとアイスコーヒー、俺は梅風味の鶏の唐揚げランチ。とても美味かった。また行きたい。 O市内をぶらぶら。食器屋で皿と箸置きを買う。 海に行…
『り📚書店員による小説のすゝめ』 こんにちは。り📚書店員です。 みなさまいかがお過ごしですか? 本日は久しぶりの日記エッセイです。 『り📚書店員による小説のすゝめ』 梅雨なのか夏なのか 映画『 博士と彼女のセオリー』を観る 〜追記〜 本の話📚 夏の文庫フェア「ナツイチ」 終わりに📚 梅雨なのか夏なのか 1週間毎日雨が降る、と思ったら、夏のような日が3日4日続く。 今の季節は梅雨なのか夏なのか。でもまた明日から雨になるらしい。 着るものに困るし、予定を組むのが難しい。 雨の日には本をたくさん買うことができないし、スーパーに買い物行くのも億劫。 わたしは車の免許を持っていない。 梅雨入り宣言があっ…
👇のリストがベース 1~1001番までは2007年版の年代順。 1002番以降は2007年以降に追加された書籍順。 英語表記は翻訳されていない本。(見落としあったらコメントください。。。) 1000~1100/1300くらいは翻訳されてそう。 訳が古かったり、世界文学全集の中だけ収録されているものだったり、割と希少本も少なくないので、図書館など活用して消化していきたい… 1. Aesop's Fables (Aesop) 1 イソップ寓話集 アイソーポス 2. Ovid's Metamorphoses 2 変身物語 オウィディウス 3. Chaireas and Kallirhoe 3 カイレ…
別れの色彩 ベルンハルト・シュリンク 松永美穂訳 新潮クレストブックス 電子書籍 人生の黄昏を迎えた頃に、過去の出会いと別れの記憶が甦ってくる。年齢を重ねてから振り返る過去は、当時とは別の色彩を感じさせるのだ。9つの短編がそれぞれに、老境にある登場人物の悔恨や戸惑い、心の揺れを伝える。 老境にある読者もまた、自分の過去を甦らせ、重ねながら、小説の余韻をじっくりと味わうことができた。「ダニエル、マイ・ブラザー」が最も印象的だった。 『朗読者』『逃げてゆく愛』を読んだのはもう15年も前だが、久しぶりに読んだシュリンクはやはり素晴らしい。『朗読者』を再読しようか、映画化された「愛を読む人」を見ようか…
最近読んだ本にハンナ・アーレントさんがよく登場します。きっと今までも目にしたことがあったのでしょうけれど。 先日ハンナ・アーレントさんに関する本を読んでいて、ふと「朗読者」のことを思い出しました。確か、この登場人物もハンナだったな、と。ドイツが舞台であることと、強制収容所に関することも共通しています。 過去には全く意識していませんでしたが、この本にもやっぱりハンナ・アーレントさんが出てきました。 主人公がハンナ・シュミッツと知り合い、様々な本の朗読をすることになります。いくつかの謎がありますが、それはあることが原因となっていました。 ハンナ・シュミッツとアイヒマンの類似点も気になります。 朗読…
www.youtube.com 七森中☆ごらく部 / Precious FriendsPrecious Friends七森中☆ごらく部アニメ¥255provided courtesy of iTunes 自分は股ずれで尻に穴が開き、心療内科で幻聴と闘い、頻尿で泣いた 『七森中☆ごらく部 / Precious Friends』 ↑の曲の全体的な雰囲気が凄いGLAYの曲みたいで壮大。 整形外科行ってきた。 肩に電流ビリビリってしてもらって久しぶりスッキリとした気分。 右足の指がまだ痛いので行きも帰りもタクシーな超富裕層体験。 明日は眼科だよ!!! タクシーの次はバスに乗れるので楽しみだぁ☆彡 発達…