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森見登美彦著の小説。2010年5月30日発売。
ペンギン・ハイウェイ
『ペンギン・ハイウェイ』は、わかりやすくいえば、郊外住宅地を舞台にして未知との遭遇を描こうとした小説です。スタニスワフ・レム『ソラリス』がたいへん好きなので、あの小説が美しく構築していたように、人間が理解できる領域と、人間に理解できない領域の境界線を描いてみようと思いました。郊外に生きる少年が全力を尽くして世界の果てに到達しようとする物語です。自分が幼かった頃に考えていた根源的な疑問や、欲望や夢を一つ残らず詰め込みました。(森見登美彦)
ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」、J・K・ローリングの「ハリー・ポッター」シリーズと、外国のファンタジー作品を続けて読んできました。 今回読んだ作品は森見登美彦さんの「ペンギン・ハイウェイ」。 久しぶりに日本の作家さんの「THE・ファンタジー」を読みました! この記事では、森見登美彦著「ペンギン・ハイウェイ」の感想をまとめました。 お話の内容も書きますが、物語の核心をついたものではありませんので、この本を読んだことのない方でも(ネタバレが嫌な方でも)安心していただけたらと思います。
ゴールの遠い片づけと森見登美彦作『ペンギン・ハイウェイ』の感想 前回のブログに書いた通り、昨日から部屋の片づけを行っている。 www.yamauba.work セルフネグレクトにとっては褒められてしかるべき行為である。 今回はそんな私の片づけの状況と、森見登美彦さんの『ペンギン・ハイウェイ』の感想などを記したい。 ゴールの遠い片づけと森見登美彦作『ペンギン・ハイウェイ』の感想 なかなか進まない部屋の片づけ 森見登美彦作『ペンギン・ハイウェイ』の感想 あとがき なかなか進まない部屋の片づけ これは決して読書をしたからではない。 第一に腰、第二に右手首の痛みをかばっているせいである。 昨日、立ち上…
前回、初めてのデートで映画を見に行った話を書きました。 totolu.hatenablog.com が、実はこの初めてのデート、行くかどうかとても悩みました。 それは、にゃーはもともと私の学生だったからです。。。 私の職場では先生と学生が出かけること、お付き合いすることを禁止しているわけではありません。 なのでルールに抵触するわけではないのですが、これまでの学校ではずっと禁止だったし、なんとなく道徳に反するのではないかと頭のどこかで思っていました。 にゃーが「この映画見に行きませんか」と誘ってくれたときに、 「じゃあ、○○さんも誘いましょう。」と返事するかどうかすごく悩みました。 変に意識しす…
にゃーと初めて2人で出かけたのは、映画でした✨ 「ペンギンハイウェイ」というアニメを見ました。 この映画、声優に蒼井優さん、主題歌が宇多田ヒカルさんと、私が好きな女優と歌手が両方関係しているので、実は台湾へ来る前から注目していた映画でした。 が、 私が台湾へ来たのは2018年3月。 映画の公開が2018年8月。。。 映画館で見るのは厳しいなーとちょっと残念に思っていました。 そして台湾へ来て、仕事や生活に慣れるのに四苦八苦していたある日、にゃーと出会いました。 いろいろLINEで雑談をしているうちに、にゃーが「ペンギンハイウェイ」が見たいと言い出したので、ちょっとびっくりしました。 でもその時…
森見登美彦の『ペンギン・ハイウェイ』を読んだ。2010年に角川書店より刊行され、第31回日本SF大賞を受賞した長編ファンタジー小説だ。2018年にアニメ映画化された。そのアニメが先日(7/20)BS12トゥエルビ放送されたので録画し、観る前に原作を読んでみた。 以下の概要はAmazonより: 小学四年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした。未知と出会うことの驚きに満ちた長編小説。 小学4年の男の子が主人公。突然現れたペンギンたち、謎の水の球体、怪物のような生物、不思議な力を持つお姉さ…
以前少し気になっていたが結局触れなかった「ペンギン・ハイウェイ」がkindle unlimitedで無料になっており、Netflixでも配信されていたのでこの機会に見ることにしました。 あらすじ 賢くて研究熱心で大人びている小学四年生の主人公のアオヤマ君。彼は歯医者で働いているおっぱいの大きなお姉さんのことが気になっている。ある日彼の通学路にペンギンの大群が現れた。どうやらペンギンはお姉さんが出しているらしい。お姉さんにもペンギンを出せる理由はわからないらしく、アオヤマ君が謎を解くことに。さらにクラスメイトの女の子、ハマモトさんから森の奥にある謎の球体< 海 >について教えてもらい、共同研究に…
大好きな森見さん作品。 何年か前にアニメ映画になったやつ。 不可思議で、可愛くて、切ない。 森見さんの作品って、京都の腐れ大学生が主人公で、 四畳半の安い学生アパートの畳を煮しめたようなアクの強い印象があるけど、 これは、そのアクも良い意味でクセのある香りくらいになってて爽やか。 自称賢い小学生が、街に現れたペンギンの謎や、魅力的なお姉さんの不思議を解き明かしていく。 ほろ苦いような、甘酸っぱいような読後感。 森見作品らしいシャチホコ張った語り手も、小学生だからかわゆい。 「有頂天家族」の弁天さんのような、謎めいたお姉さんも素敵。 「死」もテーマの一つだと思うけど、その重さを中和させるほど軽や…
ペンギン・ハイウェイ/森見登美彦 原作小説も映画版も良いが、映画の方が好きかな ペンギンハイウェイ(映画版) キャラも演出もストーリーも良い素晴らしい映画 特に他に代えがたい魅力を放つアオヤマくんのキャラクター 「えらくなる」ことを考えさせられる ペンギン・ハイウェイ/森見登美彦 ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) 作者:森見 登美彦 KADOKAWA Amazon 原作小説も映画版も良いが、映画の方が好きかな 「ペンギン・ハイウェイ」の原作小説を最後まで読んだりしていました。映画版の「ペンギン・ハイウェイ」とおおむね着地地点は同じなのですが、途中のエピソードを省いているので、途中経過がそこそ…
2018年に公開された本作は実に奇想天外だ。と同時に2Dながら3Dを体感させる日本のアニメのレベルも実感させてくれる。新海ともジブリとも違ったタッチは新鮮でもあり、つい目を凝らして見てしまうほどの特に木材等の質感は驚きに値するのではないか。ペンギンが通る所謂けもの道のようなところを指す言葉らしいが、内容とタイトルがはたして合致するのかと言えば疑問である。少年によるお姉さんの胸部の膨らみへの興味は大いに理解できることで、この辺りは見る多くの男性に共感を得られるのではないだろうか。その描写もサイズ、形と想像を掻き立てるもので峰不二子のようなアピールの度合いも控え目なのが良い。ただし、綾瀬のバレーと…
登場人物アオヤマ⇒主人公。小学生4年生の男子。お姉さん⇒アオヤマの通う歯科医院の歯科助手。茶髪のロングヘアー。ウチダ⇒アオヤマと同じクラスの男子。眼鏡をかけている。ハマモト⇒アオヤマと同じクラスの女子。気が強い。スズキ⇒アオヤマと同じクラスの男子。何かとアオヤマにつっかかる。 あらすじアオヤマは自分が賢く、努力を怠らず毎日世界について勉強しているので、大人になる頃にはどれだけ頭がよくなるか分からない。大人になったらたくさん求婚されるだろう。しかし相手はもう決めているので、他の人とは結婚はできないと思っていた。アオヤマはお姉さんに少年と呼びかけられる。彼女はアオヤマの通う歯科医院の歯科助手である…
Docker コンテナのセットアップでディレクトリをコピーさせようとしたら cp: -r not specified; omitting directory というエラーが発生した $ docker compose exec app cp assets /var/www/html/assets cp: -r not specified; omitting directory 'assets' Linux でディレクトリをコピーする場合は -r オプションが必要 -R, -r (--recursive): コピー元にディレクトリを指定した場合、再帰的に(サブディレクトリも含めて)コピーする $ …
今日は本のお話をします。というのも、今年は夏休みの宿題のように読む本リストから読んでいこうかな、と。夏休みに読書感想文ってありましたよね?読書感想文を書くことの得意不得意・好き苦手についてはさておき、読書感想文を選ぶときに、課題図書ってあったのを覚えていますか?あんな感じで、自分の中で課題図書を決めてしまおう!という計画です。 積読している本、読みかけの本、読みたい本など合わせて10冊ほど、自分の中で課題図書を選んで読書、のちにざっくりと感想を共有する「夏休みの宿題」を自分に課してみようかなあ〜とぽやっと考えています。(なお、8/1〜8/31までを夏休み期間とする🌺) https://t.co…
郵便少年、森見登美彦著。 本棚を整理していたら出てきました。10年以上前にお菓子かなにかのおまけでついてきた文庫だったと思います。いや、お菓子がおまけだったかもしれない。 「ペンギン・ハイウェイ」の世界が舞台で、梨木香歩の「西の魔女が死んだ」をちょっと思い出させる短編でした。ペンギンもちゃんと出てきます。 郵便少年は、後で文庫本「ひとなつの。 真夏に読みたい五つの物語 」に再録されました。この文庫本は5名の短編の集成で、残りの4つも切なさが残ります。夏の終わりにおすすめです。
オススメの青春小説『四畳半シリーズ』とは? 青春小説は無数にあります。 甘酸っぱい恋だけが青春小説じゃない! もっと「ダメな」小説が読みたい。 「ダメ」といっても「悪いことをする」という意味ではありません。 モテない、頑張らない、自信過剰 そんな感じのダメさです。 そこでオススメするのが『四畳半シリーズ』。 森見 登美彦(もりみ とみひこ)による青春小説?です。 オススメの青春小説『四畳半シリーズ』とは? 森見 登美彦とは? 面白いの? 四畳半シリーズ 四畳半神話大系 四畳半神話大系(副読本) 四畳半タイムマシンブルース まとめとして 森見 登美彦とは? 『夜は短し歩けよ乙女』で知られる小説家…
教員採用試験があるなと思いつつ、結局寝付けなくて寝たのは今朝4時ごろ。そこから1時間半後に起きてシャワーを浴びた。おとんが珍しく早起きして、おれの部屋に来る。「お前腕時計なくしたんやろ。おれのかしたるわ」といってゴツイGショックを渡してくる。ジャパネットで35000円。10回払いで買ったらしい。50を超えた大人が10回払い。おかんにはけちょんけちょんにけなされてた。10回払いとセンスのなさ。試しにつけてみるとこれが意外と似合った。何が似合って何が似合わないかの線引きが未だにわからない。家を出る準備をする。上履き用の靴を入れる専用の袋がなくなってる。ばたばたと探す。靴箱の奥底に入ってた。革靴が汚…
監督&脚本:山崎貴/原作:斉藤洋、宮本えつよし配給:東宝/上映時間:113分/公開:2022年7月22日出演:城桧吏、柴崎楓雅、サニーマックレンドン、吉村文香、釘宮理恵、下野紘一、杉田智和、大塚明夫、田中泯、神木隆之介、新垣結衣、鈴木杏、遠藤雄弥 注意:文中で終盤の展開に軽く触れていますので、未見の方はネタバレにご注意ください。本当に軽くですが。 スポンサードリンク // 予告映像を見た時から感じていたが、VFXによる映像の迫力と密度は、ハリウッド大作にも引けを取らない。日常の風景が無秩序に崩壊して再構築していく映像では最高峰であるMCUのマルチバース描写やクリストファー・ノーラン作品と並べて…
※この考察はネタバレを含みます。 監督:石田祐康 製作:スタジオコロリド/フロント・ワークス/モード・フィルム 本ブログの『フミコの告白』を皮切りに、連続して石田祐康監督の短編作品について書いていきたい。本題の『フミコの告白』に入る前に、石田祐康監督について以下簡単に紹介する。 『フミコの告白』は2009年の大学三年時に自主制作され、その一年後に卒業制作となる『rain town』が公開される。スタジオコロリド入社後、初の監督作品『陽なたのアオシグレ』を経て、ノイタミナ10周年記念作品として『ポレットの椅子』を制作する。2018年に初の長編劇場作品となる『ペンギンハイウェイ』を制作する。 前二…
▼前回の記事の続きです。なんのこっちゃ?と言う人はこちらを先にどうぞ。 jessie-aihara.hatenablog.com エウレカが起きた コンセプトが閃いた コンセプトのブラッシュアップ コンセプトを再考するきっかけ 再考してみて おまけ:このブログタイトルのお話 エウレカが起きた 「大事なことがぜんぶ一目でみられるようにだよ。そのようにして何度も何度も眺める。どのメモとどのメモに関係があるのか、いろいろな組み合わせを頭の中で考える。ずっと考える。ごはんを食べるときも、歩いているときも。書いたメモが頭の中でいつも自由に飛びまわるようになる。そうしたら、毎日よく眠る」 「そうすればわか…
まさか森見登美彦のコレを再読することになろうとは思わなかった。 独特のナンセンスと切れ味の鋭いエスプリ、自虐的諧謔に満ちた文章の饒舌っぷりは、私にとって肌に馴染むまでにちいとハードルが高いのだ。 「ペンギン・ハイウェイ」の、少年たちの目に映るファンタジーに満ちた世界を前面に押し出した、その生き生きと初々しいうつくしさを持つ世界の風景。続いて見事な祝祭=言語による複数物語の錯綜する迷宮世界、を幻想的に構築した「宵山万華鏡」からの森見登美彦デビューだったから入り込めたのであって、最初に四畳半的な世界からガッツリ行ったら門前挫折したのではないかとすら思っている。京大生自虐的ナンセンスギャグ及び多少の…
観た映画24本の評価と感想。 『1917 命をかけた伝令』 Rating 5.0- 公開 2019年 監督:Sam Mendes 主人公をひたすら追いかける全編ワンカット風であるからストーリーは良くも悪くも一本道。だがそんなことも気にならないくらい良い映画。凄い映画。 『ショーシャンクの空に』 Rating 4.5+ 公開 1994年 監督:Frank Darabont 概略もあらすじも知らずに観れたらもっと面白かったはず。有名すぎるのは罪。 『ペンギン・ハイウェイ』 Rating 4.5+ 公開 2018年 監督:石田祐康 夏休みの観測と海の中のシーンが良かった、ノートのデザインも良い。 『…
自分の好きな作家さんの小説を子供にも勧めたいですよね。 最近、高学年の娘に勧める本を本屋で見繕っていると、 自分の好きな作家さんの本が子供向けになっていて嬉しくなります。 大人向けに書いた本をにルビを振って、挿絵をつけて子供用の文庫にしているもの 探してみると沢山あったので紹介します。 子供も読みごたえがあって良いですし、親子読んでで感想を言ったりするのも良いですよね。 夏休みの読書にお勧めです! 一番嬉しかったのが、森見登美彦さんの本が角川つばさ文庫になっていた事です! 『夜は短し歩けよ乙女』 クラブの後輩「黒髪の乙女」にひそかに片思いしてる「先輩」が 京都の街を歩く乙女の後をついて行くと、…
本屋に行こう! 私はぶらぶらっと歩いて本屋に行って、ふらふらっと歩いて帰るのが好きです。特にこの時期は日没までの時間も長いし、涼しくなってきた夕方あたりに本屋に行くのがとても楽しい。休みの日には「暇だからとりあえず本屋行くか…」みたいな感じ。 それで、夏の時期に本屋へ行くと必ず目に入るコーナーがありまして。 それは、カドカワ・集英社・講談社がやっている文庫の夏フェアです! kadobun.jp bunko.shueisha.co.jp 100satsu.com いいですね~、書店の店頭に文庫本が平積みになっている様子には毎年心が躍ります。 毎年各社の文庫100冊程度がピックアップして売られてい…
四畳半神話大系 90点2022年6月15日~6月29日にかけて読了著者:森見登美彦発行元:角川文庫 『 ペンギン・ハイウェイ 』のレビューで本作を読み返すと誓っていたが、ここまで遅くなってしまった。仕事で京都の某大学の課外講座を受け持つことになり、その期間中に地下鉄烏丸線や叡山電鉄の車内で本書を読むという、ちょっと贅沢な楽しみ方をしてみた。 あらすじ 薔薇色のキャンパスライフを夢見ながら2年間を無為に過ごしてしまった私は、その原因をサークル仲間の小津に帰していた。黒髪の乙女との交際を夢想する私は「あの時、違うサークルに入っていれば・・・」と後悔するが・・・ ポジティブ・サイド 多分、読み返すの…
読んだ本 グレッグ・イーガン『祈りの海』 森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』 吉村昭『星への旅』 山本圭『現代民主主義』 柚木麻子『ナイルパーチの女子会』 今月よかったのは『祈りの海』.SFの短編集は読みやすいし程よく現実感がないのでいいですね.中でも「ぼくになることを」が面白かった. 人間の脳の中に,脳への入出力を逐次モニターし,その挙動を模倣するような〈宝石〉があるという設定の物語. いわゆる人工知能的なものの研究を齧っている身としては,人間の行動を完全にシミュレートするようなシステムが実現されたときに,そのシステムに自我や意識は存在するといえるのか(システムを観測する我々側からみて/シス…