【homosocial】 セジウィックによる概念。
ホモフォビア(同性愛嫌悪)とミソジニー(女性嫌悪)を基本的な特徴とする男性同士の擬似同性愛的な強い親愛・連帯関係。
それ自体、同性愛と見まがうような強い接触・親愛関係でありながら、同性愛者と女性を嫌悪・蔑視して排除し、異性愛男性同士で閉鎖的な関係を構築する。
例としては、軍隊や体育会系などに見られるマッチョな関係。
→欲望の三角形(ジラール), 女性の交換(レヴィ=ストロース)
男同士の絆―イギリス文学とホモソーシャルな欲望―
クローゼットの認識論―セクシュアリティの20世紀
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「暇空茜問題 日本のミソジニー」 kiyotaka-since1974.hatenablog.com で取り上げた、NHK・Eテレ「100分de名著スペシャル 100分deフェミニズム論」の話の続編を。 いろいろ面白い番組であったが、今回取り上げるのは、ホモソーシャル(同性同士の絆)の話。 筆者のメモによると、以下のとおりである。 ・男が女を選ぶとき、ライバルも女をすでに選択していることが大切。 ・ホモソーシャルな男の欲望は女に愛されるのではなく、男に認めてもらうことである。 ・女性にはカネと権力がなかったので、女性のホモソーシャルはない。 これを見て、筆者が思ったのは、阿久悠が作詞した「学園…
歴史はかなり好きだが、近代日本政治史を通史で読もうとして、結構辟易した覚えがある。 当時はきちんと気付けた訳ではないが、絶えずジイさんばかりが入れ替わり立ち替わり出てくるだけの代わり映えのない(ホモソーシャルな)歴史に、ウンザリしたというのが正体だと今ならわかる。 www.amazon.co.jp さいとう・たかを「大宰相」(戸川猪佐武原作)をようやく読了。 これも長いこと読めなかったが、「ジジイの歴史=プロレスの歴史」の視点に気づいたら、スラスラ読めた(「ヤクザ(=親分・子分支配)の歴史」と書こうとしてやめたが、どっちでも同じだ。笑) ジイさんたちの「プロレス」も、「怨念」と「執念」のねじり…
(ネタバレ注意) 少し前だが、自主上映されていた映画「わが青春つきるとも」を見た。 戦前の社会運動家伊藤千代子を主人公にしたもの。 映画自体とても素晴らしいもので、史実として知らないことも結構あった。 それについては、また別の機会があればまとめたい。 「転向」(運動者側の視点では、「変節」という言葉が使われていた)について、最近ハマっているフェミ・男性学的な視点で、少し気づいたことを記しておきたい。 この映画の素晴らしい点は、徹頭徹尾「若き女性運動家」の視点から、戦前の社会運動を描いた点で、「ゾンビ化したマルクス主義運動者の自慰」に陥ってない点だ(映画観覧者が本当にじいさんばあさんしかおらず驚…
先日、銀行の窓口で60歳代の男性が窓口の行員に対応が悪いと罵声を浴びせていました。相手が女性で若く、しかもヒラだからでしょう。彼は女性蔑視(ミソジニー)をしているのです。「男らしさのボックス」(後日詳細は投稿します)に閉じ込められ、ネガティブなホモソーシャルの世界で生きているから、何の躊躇いもなく行員を怒鳴るのです。同じ対応で、相手が男性で、役職付きでしたら、どうだったでしょうか? 私たちはこのような場面に何度も遭遇します。そんな時に、モヤモヤして確実に自分が二次被害を受けますよね。そういう社会を変えていくにはまずそのことにモヤモヤしているだけではなく、その構造を学ぶことです。 最近、ミソジニ…
ネットでも日常でも「非モテ」という言葉は聞かれるし、男性自ら「俺は非モテ」と自称するする人もいるが、非モテとはいったんなんなのだろうか。一般的なイメージでは「モテない男」というイメージだし、weblioでも同様の定義をしている*1。 「非モテ」の当事者研究を行う社会学者西井開は、研究を通じて、非モテとは恋人の有無ではなく、男性同士の人間関係から生じた性質であること明らかにしている。「非モテ」の行動様式が、どのように形成され、意味づけられ、評価され、価値内面化してくのを明らかにしたのだ。結果として「恋人がいない」ことを強調されるが、それは「非モテ」現象の一部分に過ぎない。 「『非モテ』男性はモ…
男性はなぜ風俗に行ったことを自慢げに話すのかを、前々から不思議に思っていた。 出張に行った時に、デリヘルを読んだにも関わらず「チェンジ!」と言い放ちデリヘル嬢と揉めて警察沙汰になった話。家にデリヘル嬢を呼んだことが嫁にバレて3ヶ月口を聞いてくれなくなった話。 書き出せばもっと書けるけど自主規制する。 風俗だけではなく、女性に対して酷い扱いをしたことも自慢する。 たまたま飛行機に乗り合わせた女性とそのままホテルへ行くことになり、セックスしている様子を撮影して、それを会社の男性に1000円で売りまくった同僚がいた。信じられないことだけど、この話は社内のみんなが知っていた。 他には仲良くしていたデリ…
以前書いたこの記事。桃山商事代表の清田さんの話をちょっと書いた。 関連記事→ 私の人生を大きく変えた記事の話【エッセイ】 清田さんの新刊が出たので図書館で借りて読んでみた。買えよって話だけど。 「さよなら、俺たち」清田 隆之(桃山商事) (著) (function(b,c,f,g,a,d,e){b.MoshimoAffiliateObject=a; b[a]=b[a]||function(){arguments.currentScript=c.currentScript ||c.scripts[c.scripts.length-2];(b[a].q=b[a].q||[]).push(argum…
「女性は群れたがる」とよく言われるけど、実は男性も群れたがる。弱い男ほど群れたがる傾向にあると、色んな男性を観察して常々思っていた。 例えば、タバコを吸いに行く時は、必ず誰かを誘って喫煙所に行っている。ランチだって、いつも同じ男性同士で行っている。社内の飲み会でさえ「男子会」という名前を付けて、男性だけで飲みに行っていた。 それで仲が良いのかというと仲は良くない。 その中の一人がいないと、その人の悪口を男性同士で言い合って笑っている。そういう姿を横目で見ていて「最低だな」といつも思っていた。 男性って悲しい生き物で友達がいない人がほとんどだ。友達の旦那の話を聞いていても「旦那には友達がいない」…
セックスワーカー差別で悪名高く、最近はトランス差別にも加担している藤田孝典が、自身のTwitterでこんなことを言っていた。 自分の意に反する言動をするヤツを全て差別主義者、差別だ、差別を助長する、と言って力で抑え込めると思ったら大間違い。その際は差別の定義を聞いてみてほしい。「差別とは何ですか」と純粋に聞くこと。答えられないから。 — 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2021年7月2日 「差別の定義」を聞いてみろって・・・これってヘイトスピーカーの常套句じゃん! 流石に他の人たちもひどいと思ったようで、トランスヘイターや右翼を除いては皆批判している。それはそうだ。 でも、藤田と…
「どうして『男』の人って・・・」と思うことがしばしばある。 最近、私(わたし)はサービス業で働き始めた。シフトに入ってまだ数日も経っていないのだが、連日先輩から罵倒されている。 数日前、仕事の締め作業が最後まで終わらなかった。本当は備品の片付けを全て終わらした後に店内の掃除までしなければいけないが、そこまでいく前にシフトの終了時刻が来てしまった。「段取りが悪い」と先輩から注意され、効率よく仕事をこなすための手順も教えていただいたが、その際、 「こんなのできて当たり前だから!」 と言われてしまった。申し訳なさを感じながら業務を切り上げ、帰り支度をしていると、私(わたし)がやるはずの掃除を先輩がや…
呪術廻戦について書きたい文章があり、上野千鶴子の『女ぎらい ニッポンのミソジニー』を読み始めて数秒、あ、これ読んだことあるなと、そのメロンパン入れに入っている自らの脳みそのポンコツっぷりに呆れながらも、再読をすると、めちゃくちゃ面白かった。 ホモソーシャルの特性についてはもちろん、特に膝を打ったのが、「東電OL殺人事件」についてだった。この事件について、多くが割かれているが、この全てが当時の日本におけるミソジニーの産物であるということに今さらながら理解できた。初めて読んだ時にこのようなことを学ぶことができたという記憶が全く無いので、本当に、今さらながらその理屈を把握できたということなのだろう。…
夏にもりもり本を読んでいこう!と意気込み、読書に励む「サマー・リーディング」という取り組みをしている。これは大学4年生の夏休みに読んだ本の記録です。 読んでいない本について堂々と語る方法 傷を愛せるか 勉強の哲学 デッドライン 面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方 セックスする権利 男たちの部屋 滅ぼす 上 滅ぼす 下 消費社会を問いなおす 消費は何を変えるのか はじめての人類学 ゼロ・トゥ・ワン なぜ美を気にかけるのか 読んでいない本について堂々と語る方法 ピエール・バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』筑摩書房 ある書物について語るということは、そ…
久しぶりに2日とも見に行ったので記録。去年の会場が大きすぎたらしく今年はこぢんまりした区民ホール。最後列でも見やすい&聞きとりやすくてびっくりした。 一方で相変わらず審査員が全員中年男性で馬鹿馬鹿しい気持ちにもなった。各コント師のネタはおもしろかったけど、もう「キングオブコント」なんてそれらしい名前ではなく「中年男性が選ぶいま一番面白いコント」にでも大会の名前を変えてはいかがでしょう。めっちゃ嫌味な言い方してしまう。自分はまだ/もう中年ではない!という人が審査員にいたら申し訳ない。去年も同じこと言ってた気がする。 中年男性にもいろいろあるのは百も承知だけれども(入社後一発目の配属先で目にしてび…
他者評価でしか自分の生きる意味を見出せない。今すっごく泣きそうなのはいいねのせいだ。なんでそんなことで死にたくなってしまうんだろう。人の評価を得られない私はすごく惨めで生きる価値のない人間になってしまう。何をするにしても誰かの目線に映る自分を意識して生活をしている。なんてくだらないんだろう。 なんか書いてて余計悲しくなってきたので女性用風俗の話をしよう。私が昔好きだった人にそっくりな人が女性用風俗のキャストにいて指名しようか悩んでいる。でも値段が普通に高いのでそれだったら推しメンのチェキ撮りたいよなとか思ったり。 いいよな男ってって思う。私も男同士でキャバクラ行くとか風俗の話をするとかそういう…
彼女は? いないの? いたことないの? チンは若い時に使えるだけ使わないと駄目だろ! 脂の玉みたいな音の出る 臭い肉の塊がなんか言ってらぁ。 話せる題材はAV女優の話や風俗の話、武勇伝。悪口。 マジで人種が違え。 チンチンの感性と目の前の肉からしか答えを出せないんだな。 だから気持ち悪いんだとおもう。 俺も、数年前までは、大人になるって社会に迎合するのは、こういう事だと思い聞かせてはみたけど、やっぱり無理らしい。 仕事、社会人、ホモソーシャル、下ネタ、業績、男、 そうすれば地位、金、道具としてのオンナ、車、老後、を手に入れるべくレッツゴー! こんなもんが、日本のスタンダードらしい。 その教義の…
・グレイラットの殺人 著者:M.W.クレイヴン 訳:東野さやか 出版:ハヤカワ・ミステリ文庫(Kindle版) <ワシントン・ポー>シリーズ、第4作。 3作目の「キュレーターの殺人」が驚くべき展開でグイグイと引っ張ってくれたんですが、本作もまた…ほとんど一気読みしちゃいました。 首脳会談の開催予定地で、会議参加者の輸送を担うヘリコプター会社の社長が、曖昧宿で殺される。 ポーとティリーはMI5に引っ張り出されてこの事件を追うことになる。 前作で連携したFBI捜査官も加わり、事件を追ううち、彼らは世界を股にかける密輸組織の存在、さらには15年前のアフガンでの軍事作戦の悲劇にぶち当たることになる… …
「フェミニズムと精神科臨床」という動画を紹介してもらったので見てみたけど面白かったよという話。私がごちゃごちゃいうより、実際に見てもらうといいかなと。www.youtube.com 私の知り合いに、隙あらばセクハラ的な発言やミソジニー的な発言をして女性からたしなめられ続けている人がいる。この人はとにかく身近に女性が全くいないにも関わらず女性全般を雑に一括りにしてクソでか雑主語で語りたがる。しかも何度注意しても直らない。全く悪いと思っていないようだ。それどころか自分の発言をミソジニーだと言われたら「過剰反応やめろ」と逆ギレするしまつだ。いや、私から見てもミソジニーにしか聞こえないのだが。そもそも…
極寒の大地南極で8人の男達が約1年を共にする映画、「南極料理人」。 何度も見た映画だ。面白い。 南極観測基地という特殊な閉鎖環境で、わざわざくだらないホモソーシャルを描いているコメディ映画である。特殊な環境やそこでの仕事など、画になりそうなところはいっぱいあるのにそこに注目せず、男同士のくだらない生活を撮るのに重きを置いている。 平均気温-50度、標高約4000メートル。舞台であるドームふじ基地がある場所はペンギンやアザラシどころか、ウイルスさえいない極寒の大地の中だ。 派遣された8人を除けば人どころか別の生物はいないし、途中でどこかに行くことももちろん出来ない。1年以上、狭い基地におっさんだ…
アクアマンを観たけど微妙だった。 シン・仮面ライダーは思ってたよりだいぶ良かった。一文字隼人……。 2年前くらいにオッドタクシー3話くらいまで観てからそのままだったんだけどこれもう観ねえだろと思って友達に最後までネタバレしてもらった。結構面白そうだった。 どうしてもキャラの話し方がなんか気になっちゃってな〜。ノリ?が好きじゃなかった。 今年こそは漫画を描こうと思ってたけど9月になっちゃった。せめて1ページでもいいからなんか描きたいね。 ヒカルの碁10話まで観た。 塔矢アキラ……。 最近はフェミニズムのホモソーシャルの章で萌えてる。「男」、最高。
私は身長コンプレックスを持っている。金と身長はいくらあってもいいという言葉があるように、私も176cmなのだが、まだまだ背を伸ばしたいと思っている。背が高いとどういうメリットがあるか、モテにホモソーシャルでの優位性にもつながる。端的に言うと、背が高いと舐められないのだ。 私はアマゾンを開き、500円でインソールを購入した。基本が2cmで、そこから1.5cm刻みでインソールを足していき最大8cmほど身長が盛れるという商品だ。早速フル装備で私のスニーカーに挿入している。すると足の大部分がはみ出てしまった。結局1枚装備で3.5cm盛りである。靴そのものの厚みを加えると180cmくらいだろうか。身長を…
園子温『冷たい熱帯魚』みた 殺人鬼夫婦に恫喝と暴力で支配されて殺人に協力させられる男の話。恫喝シーンはこうやってアメとムチを使い分けるんだなあと思いながら見てた。人がパワハラしてるの見ると自分もパワハラしたくなっちゃうんだよね。主人公社本も殺人鬼村田に支配されるうちに村田のもつ暴力性に惹かれていくように、やっぱり人を思い通りにしたいっていう衝動は根っこの部分ではあるんだよね。僕なんかはまさにそうで小さいころからいじめられて人の顔色をうかがう癖がついちゃって、怒られないように傷つけないようにと思ってこれまで生きてきたわけだよね。別にその生き方を身に着けてきたことがまちがいとは思ってないけど、とき…
『非難囂々』 「ひなんごうごう」と読む。 作中では、主人公がホモソーシャルな連帯感の中で抜け駆けをして後輩の女子(水尾さん)とお付き合いし始めたときに、かつて志を同じくした友人から集中砲火を浴びた、という文脈で登場している。まあそれはそうなるだろうな。 非難囂々、正直なところ調べるまでもないくらいよく耳にする単語ではある。 ただし、耳にしたことは何度もあるけれど、実は四字熟語のすがたでわれわれの目の前に現れることはめったにないのではなかろうか。 自分自身、この作品で出会うまで、「非難ごうごう」と表記するものだと本気で思ってましたからね。激流のごとくごうごうと非難が押し寄せてくるさまを表している…
『完全無欠のホモソーシャルな世界』 これは「太陽の塔」の主人公が、大学に入学してから3回生までの自身の生活を端的に表現したフレーズである。「華がなかった」とも言い換えられている。 いったいどんな世界なんですかね...。 まずホモソーシャルという言葉の意味がわからなかったので、広辞苑でホモソーシャルを調べてみた。 が、案の定ホモソーシャルは掲載されていなかった。 広辞苑を使って語彙力を増やすのがこのブログの目的のはずなのに、今のところ全然出番がないですねぇ。 仕方ないのでググります。 ホモソーシャル ja.wikipedia.org 「ホモソーシャル(英: homosocial)とは、女性及び同…
タイトルの通り、前半は完全にグッドオーメンズS2の傷をひきずりながら生きていました😂 思い返すと辛くてたまらない気持ちになります。これでS3の制作が決まっていないなんて・・・。 そのほかは特に狙ったわけではないのですが、規範や圧力、理不尽な状況に抵抗するようなテーマの作品が多めになりました。米脚本家組合、米俳優組合のストライキに影響されたのかもしれません。日本でも西武池袋でストライキが起こりましたし!交渉が労働者にとって良い形でまとまることを祈っています。 📺 Good Omens season 2 (2023) 🎭 Musical『TRACE U』8/4 S 📺 岡本太郎式特撮活劇 帰ってく…
観た映画 踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間! バービー エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版 読んだ本 太田省一『すべてはタモリ、たけし、さんまから始まった』 國分功一郎『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』 その他最近面白かったこと 量産型リコ -もう1人のプラモ女子の人生組み立て記- 最終回 LIGHT HOUSE 1997年放送連続ドラマ『踊る大捜査線』 観た映画 踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間! 連続ドラマが『小市民的な所轄刑事の日常をベースに本庁官僚の冷酷さを際立たせる』という語り口の物語であったとすれば、本作は『「一事件」「…