冲方丁『骨灰』角川書店を読了。 大手デベロッパーのIR部(投資家向け広報部)危機管理チームに所属する松永光弘は、高層ビルの地下建設現場での事故を示唆するツイートの調査のために、地下深くへと降りていき、そこで異様な光景に遭遇する。異常な乾燥と、異様な臭気に包まれた地下深くに謎の祭祀場があり、そのすぐ傍らの図面に記されていない巨大な穴の底に、男が鎖で繋がれていたのだ。パニックに襲われながらもその男を解放した時から、光弘に不思議な現象が襲いかかる。異常な乾燥と、人骨を焼いたような臭いと、白い灰がつきまとうようになるのだ。それは光弘の家の中にも入り込み、家族をも巻きこんでいくこととなる。 いやあ、これ…