【 A Scandal in Bohemia 】 アーサー・コナン・ドイルに依るシャーロック・ホームズシリーズの[ The Adventures of Sherlock Holmes The ( シャーロック・ホームズの冒険 : 全12編の短篇集 ) ]に収録されている作品で、初出は[ ストランド・マガジン ( 1891年7月号 ) ]。本作にあの[ アイリーン・アドラ ]が登場する。
Sherlock Holmes - Saemtliche Werke in 3 Baenden (Die Erzaehlungen I, Die Erzaehlungen II, Die Romane) (3 Baende im Schuber)作者:Doyle, Arthur ConanAnaconda VerlagAmazon Er ergab sich in sein Schlafzimmer und kehrte nach wenigen Minuten als ein liebenswürdiger, schlict aussehender Methodistenprediger z…
シャーロック・ホームズシリーズの映像化作品は数多ある。しかし、ジェレミー・ブレットを起用した英国グラナダテレビジョン制作のドラマシリーズは特別である。これほど満足に為された映像化作品は他にない。描写される風景、人物の風貌、台詞の細部に至るまでが忠実であり、原作の品性を保ち得ている、殆ど唯一の作品であると云って可い。 『ボヘミアの醜聞』は56ある短篇シリーズの第1号、ホームズ作品としては第3作目にあたる。"The woman"こと、イレーナ・アドラー(衒学な英国紳士を気取りたいのであれば、決してアイリーンと呼ばぬことだ)の登場作品として、大変有名。グラナダシリーズは、エピソード1として本作品を選…
Sherlock Holmes - Saemtliche Werke in 3 Baenden (Die Erzaehlungen I, Die Erzaehlungen II, Die Romane) (3 Baende im Schuber)作者:Doyle, Arthur ConanAnaconda VerlagAmazon Ich hatte mich vor Kurzem verheiratet und daher in letzter Zeit nur wenig von meinem Freund Sherlock Holmes gesehen. Mein eigenes Glü…
今頃ですが、深夜、ホラー映画について情報収集していて、 たまたま行き当たった本を購入し、一ヶ月以上もかかってようやく読了。 ニール・ゲイマンの掌短編(+詩)集『壊れやすいもの』。 壊れやすいもの 作者:ニール・ゲイマン 角川書店(角川グループパブリッシング) Amazon 壊れやすいもの (角川文庫) 作者:ニール・ゲイマン KADOKAWA Amazon 【収録作】*は詩。 翠色[エメラルド]の習作(A Study in Emerald) 妖精のリール(The Fairy Reel)* 十月の集まり(October in the Chair) 秘密の部屋(The Hidden Chamber…
chatGPTが注目されて楽しいサービスが生まれている今日この頃。フリーの大規模言語モデルも公開されたりしていますが、日本語の学習はどうしても弱い気がします。残念です。翻訳と合わせて使うほうがコストが低いかも・・・。そこで、思い付きでローカルで動かせる翻訳モデルを試してみた。 Metaのマルチ言語モデルNLLB200と、個人で学習されたFuguMTを比較してみる。ただし、NLLN200はファイルサイズが近いdense, 600Mのモデルとした。 文章はシャーロック・ホームズのボヘミアの醜聞の一節を使う。なお、FuguMTのサンプルコードだと文章毎に分割して翻訳するように書いてあった。NLLB2…
『モリアーティ秘録(上・下)』キム・ニューマン/北原尚彦訳(創元推理文庫) 『Professor Moriarty: the Hound of the D'Urbervilles』Kim Newman,2011年。 タイトルからわかる通り、モリアーティ側を主役に据えたホームズ・パスティーシュです。前半は凝りに凝ったパスティーシュ、後半はフィクションキャラ総登場の活劇の趣が強いです。 「序文」(Preface) ――CEOが逮捕され、ボックス・ブラザーズ銀行が倒産したことにより、この銀行の実態を活字に出来るようになった。その実態とは、犯罪者向けの銀行だったのである。私はフィラミーラ・ボックスのオ…
決戦!関ケ原「空からスクープ 幻の巨大山城」 1/28(土)14:30~16:30 BSプレミアム での再放送 こちらは本放送時の内容紹介 天下分け目の関ヶ原の戦い。戦国の一大決戦の通説が覆る!? NHKは航空レーザー測量を実施し、関ヶ原全域の赤色立体地図を作成。石田三成たち西軍が築いたとみられる巨大山城の跡を確認した。敗れたはずの西軍は、鉄壁の防衛網を築き上げ、家康を迎え撃とうとしていたのだ。さらに西軍武将たちの裏切りの痕跡も発見。壮絶な神経戦が浮かび上がる。最新研究と本格ドラマで描き出す新説・関ヶ原。驚きの連続の2時間スペシャル。 【アナウンサー】青井実 【出演】村井美樹,千田嘉博,小和田…
●『シャーロック・ホームズ健在なり』 長沼弘毅 番町書房 読了。 著者のシャーロキアン本も七冊目、今回の内容は主にドイルの伝記である。注記を見ると情報の多くはカーが書いたドイル伝に基づいていようなので、詳しいことはそっちを読んだ方がいいだろう。単行本を買ってあるから、いつか読む。 第四章「文筆で立つ」にて、「ボヘミアの醜聞」とポオの「盗まれた手紙」とで小説構造の比較を行っている。寄り道的な記述だが、この部分が一番興味深かった。両者がこんなに似た骨格をしているとは。ポオのミステリをきちんと読んだことがないので、新鮮だし得るものがある。中公文庫で出たポオのミステリ選集を買ってあるので、いつか読む。
本日、1月6日は誕生日である。そう、シャーロック・ホームズの!(諸説あり) 私はシャーロックホームズシリーズが大好きである。シャーロッキアンを名乗れるレベルでは到底ないが、原作は自宅に揃えてあるし、たいして読めないくせに英語版も置いてあるし、パスティーシュにもちょこちょこ手を出している。 自分の記憶では、高校生のときに「そういえばホームズって有名だけど読んだことないかも」と思い立って『シャーロック・ホームズの冒険』を購入したのがしっかりしたホームズ作品との出会いである。順序通り最初に『ボヘミアの醜聞』を読んで「いきなりホームズが他人に出し抜かれてる」と面食らったのはいい思い出だ。 がしかし、親…
探偵作家としてのエドガー・ポオ 江戸川乱歩 1 推理三味(ざんまい) 探偵小説史は一八四一年から始まると云われているとおり、ポオの処女探偵小説『モルグ街』は、その年の四月フィラデルフィアの〈グレアム雑誌〉に発表されたのだが、彼はそれ以来一八四五年まで引きつづいて、毎年一編ずつ必ず探偵小説を発表している。すなわち『モルグ街』の翌一八四二年には『マリー・ロジェ』四三年には『黄金虫』四四年には『お前が犯人だ』四五年には『盗まれた手紙』とつづいているが、これはポオの探偵小説熱が決して一時的、突発的なものでなかったことを語るものだと思う。 小説だけではなく、謎と論理に関係の深い随筆評論にまで視野を拡げる…
第527回 シャーロック・ホームズ 殺しのドレス 平成二十四年十二月(2012)渋谷 シネマヴェーラ 『殺しのドレス』といえば、ブライアン・デ・パルマがヒッチコックを意識して作ったホラー映画を思い出す。Dressed to Killというのは男を悩殺する女性の服装を意味するとか。ベイジル・ラスボーンがシャーロック・ホームズを演じた最後の作品が『殺しのドレス』であり、やはり男をとりこにする毒婦が登場する。コナン・ドイル原作の『ボヘミアの醜聞』では、ホームズはアイリーン・アドラーにものの見事に出し抜かれるが、ラスボーンのホームズはさて、どうだろうか。 刑務所で服役中の囚人が所内の作業場で作った三つ…
シャーロック・ホームズの冒険 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫) 作者:アーサー・コナン・ドイル 東京創元社 Amazon 久々のホームズシリーズとなってしまいました。 前回は『四人の署名』を読んだはずですが、それが個人的にはイマイチだったこともあって離れていました。 それでも本作だけは読まねば始まらないと思ってはいました。 何たって「THE 推理小説」と言える世界で最も有名な作品と言えるでしょうからね。 これは繰り返しの話になりますが、自分も中学生の頃にホームズシリーズは一通り読んだはずなんです。 なんですが、正直言って殆ど覚えていません。 それでも本作では「ボヘ…
ウェルギリウス『牧歌』の第2歌56-62行。Virgil: Eclogues-Georgics-Aeneid Books I-VI (Loeb Classical Library)作者:Virgil,Fairclough,,Fairclough, H. RushtonHarvard Univ PrAmazon rusticus es, Corydon; nec munera curat Alexis, nec, si muneribus certes, concedat Iollas. heu, heu, quid volui misero mihi ? floribus Austrum pe…
一方、坂口安吾が日本に導入した「フランス式行動主義」は「肉体に思考させよ。肉体にとっては行動が言葉。それだけが真に新しい知性と倫理を創造する」とします。 ここでいう行動主義は概ね「平凡/日常的な状態」と「非凡/非日常的な状態」の間のマルコフ連鎖的推移で表される。 物語文法的には以下のパターンあたりが想定されよう。 「平凡/日常」→「非凡/非日常」(マイケル・クライトンの様なパニック物) 「非凡/非日常」→「平凡/日常」(安倍工房「砂の女」の様な日常回帰物) 「非凡/非日常」→「非凡/非日常」(ハドリー・チェイス的ジェット・コースター) 「平凡/日常」→「非凡/非日常」→「平凡/日常」(問題解決…
『 シャーロック・ホームズの冒険』で「ボヘミアの醜聞」につづく第二話「赤毛組合」の事件を解決したホームズは、退屈しのぎになったといささか満足したのもつかのま「おやおや、その退屈が早くもぶりかえしてきたぞ!思うにぼくの一生というものは、平々凡々たる生きかたからのがれようとする闘いの、そのはてしなき連続じゃないのかな。その闘いでぼくを助けてくれるのが、こうしたささやかな事件なのさ」とワトソン博士に語った。(深町眞理子訳、創元推理文庫) 博士はホームズを人々の恩人と讃え、ホームズ氏も多少はお役に立ったと謙遜しても、氏にとって犯罪との闘いは平々凡々たる生きかたからのがれようとするもの、いわば退屈しのぎ…
夏の書店の風物詩と言えば、大手出版社3社の特設ブースと小さなあの冊子です。今年も集英社文庫、角川文庫、新潮文庫が夏のフェアを行っています。 その中で、キャラクターのキュンタが可愛い新潮文庫の100冊より、ミステリ系の小説5つを以下にまとめます。 www.100satsu.com 「シャーロック・ホームズの冒険」コナン・ドイル 「江戸川乱歩傑作選」江戸川乱歩 「向日葵の咲かない夏」道尾秀介 「満願」米澤穂信 「許されようとは思いません」芦沢央 【おまけ①】「燃えよ剣」司馬遼太郎 【おまけ②】キュンタが可愛い 【おまけ③】キュンタのしおりが欲しかったので 「シャーロック・ホームズの冒険」コナン・ド…
・辮髪のシャーロック・ホームズ 神探福邇の事件簿 著者:トレヴァー・モリス 訳:舩山むつみ 出版:文藝春秋(Kindle版) ホームズのパスティーシュものは山ほどあります。 BBCのカンバーバッチのドラマが「ホームズが現代で活躍したら…」という設定で作られているのに対して、本作は「ホームズが同じ時代の香港に存在していたとしたら…」という設定。 ホームズが香港に来て活躍する…ってのじゃなくて、「福邇」「華笙」という中国人がそれぞれ「シャーロック・ホームズ」「ジョン・ワトソン」に割り当てられ、その活躍が描かれるというあたり、一捻りあります。(ワトソン役が書いた記録を編集者が再編したことになってるん…