上段 : バルビエ挿絵「バーデンの浴場」/ 下段 : 左3点 クラナッハ、右端 ラファエロバルビエのファイルには時空の異なるたくさんの様式がストックしてあったに違いありません。テキストに合わせて自由に様式を選び、イメージのおもむくままにバルビエワールドを創り上げたのでしょう。 「ビリティスの歌」ではギリシャ、「ミイラ物語」ではエジプト、「危険な関係」や「艶なる宴」ではロココ、さらにはシノワズリーやジャポニズムまで。時代も国も自由自在です。それにしても一度バルビエの挿絵で「お菊さん」を見てみたかったなあ。 今日の一冊は、今では忘れられた作家ルネ・ボワレーヴの「バーデンの浴場」です。ここに召喚され…