ガヤトリ・C・スピヴァクを読んでみたいなと思ったので、とりあえず一番薄そうな『ナショナリズムと想像力』を買ってみた。ブルガリアのソフィア大学における講義が2010年に書籍化したものだ。巻末には聴衆との質疑応答も収録されている。 ナショナリズムと想像力 作者:ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァク 青土社 Amazon 二つの「想像力」 ガヤトリ・チャクラヴォルティ・スピヴァクはインドのコルカタ(カルカッタ)生まれ。文芸評論、比較文学、ポストコロニアル批評、フェミニズム批評の大家で、現在はコロンビア大学で教えている。またデリダの主著『グラマトロジーについて』の英訳者としても有名。この講演録は大…