ピコルナウイルス科エンテロウイルス属のウイルス、Poliomyelitis(ポリオミエリィティス)による感染症の略称、俗称。
感染症は、小児麻痺(しょうにまひ)、急性灰白髄炎(きゅうせいかいはくずいえん) とも呼ばれ、ポリオウイルスが感染して、脳や筋肉をつかさどる脊髄の灰白質をおかす。
「小児麻痺」と言われる通り、小児の罹患率が高いが、成人にも感染の可能性がある。10月24日は世界ポリオデー。
1961年の予防接種開始以降、感染者は減り、日本では1980年を最後に自然感染の患者は確認されておらず、その後報告される患者はすべてワクチンが原因となっている。海外では未だに流行している地域がある。
ポリオウイルスに感染しても90~95%は無症状のまま免疫を獲得する。
約5%ほど発熱、頭痛、嘔吐などの症状が現れるものがあり、1~2%ほどは発熱などの症状の後に無菌髄膜炎を起こす。
定型的なポリオ麻痺を起すのは1%以下程度で、発熱などが何日か続いた後に手足に弛緩性麻痺(AFP)がみられるようになる。麻痺が一生残る場合もある。
根本的な治療法はなく、対処療法がおこなわれる。
ウイルスは感染者の咽頭に付着し、便から排出され、便を通じて他者への感染が起こる。夏〜秋にかけての感染が多くなる。
先述のとおり日本で自然感染することは見られなくなったが、ウイルスは世界的に根絶されていないのでワクチンの接種がおこなわれている。
日本で利用されているワクチンは、弱毒化したウイルスを経口で投与する生ワクチン(OPV)であるが、このワクチンに含まれるポリオウイルスによって子供がポリオを発症するケースがあり問題となっている(厚生労働省によると100万人に1.4人の割合)。ポリオウイルスを不活化したワクチン(IPV)ではワクチンからの感染が起こらないが、日本ではまだ承認されていない。
手洗い、うがい(口からの感染を防ぐため、食事前が効果的)
市町村が実施する予防接種で使用されているのは、「経口ポリオ生ワクチン」である。ただ、数百万人に一人の確率で、弱毒性のウイルスから小児麻痺を発症する事例が報告されており、不安の声が後を絶たないのも事実。接種率は年々低下している。
厚生労働省は「不活化ポリオワクチン」への切り替え調整に入っており、2012年4月に不活化ポリオワクチンの製造販売を承認することを了承した。2012年秋ごろに公費による不活化ワクチンの接種が可能となる見込みである。