(ポルトガル語:Vinho de Portugal)
ポルトガル共和国で生産されるワイン。ポルトガルには、今から2,000年以上前にフェニキア人やカルタゴ人たちによって、ワイン文化が伝えられた。現在のポルトガルの南半分にあたる地域に位置した古代ローマの属州ルシタニアの名はワインと饗宴の神バックスの息子または従者とされるルスス(Lusus)に由来するとされ、ローマ帝国の時代にはローマへワインを輸出していた。日本に初めて伝えられたぶどう酒「珍陀酒(ちんたしゅ)」もポルトガルの赤ワインであり、これはポルトガル語で赤ワインを指すヴィニョ・ティント(vinho tinto)に由来する。近代には、優良産地を保護するための原産地呼称制度をいち早く制度化した。ポルトガルはワイン生産にちなんだ二つの世界遺産(「アルト・ドウロ・ワイン生産地域」と「ピコ島のブドウ畑文化の景観」)を持つ。