234-305以前
新プラトン派の哲学者、文献学者、宗教研究家。本名はアラム語でマルコス。アテナイで当代随一の文芸批評家とも称された哲学者ロンギノスに師事した後、263年ローマへ行って、プロティノスの弟子となった。
ローマで亡くなったらしい。
アリストテレス論理学での類・種・種差・特有性・付帯性の5語を解説した『エイサゴーゲー』(入門書)がある。
他に現存著作としては、『キリスト者論駁』、『英知的世界への階梯』、『マルケラへの手紙』、『禁肉食論』があり、相当数の断片が残る著作としては『雑多研究』『魂の神への帰還』『ホメロス研究』等がある。
哲学的には彼は大筋でプロティノスに従っているが、細部では独自の見解を持ち、また自己自身のプロティノス解釈をもっていた。彼以降近世初頭までのプラトニズム(プラトン主義)は、ポルピュリオス版新プラトン主義(ネオ・プラトニズム)であった。
→ボエティウス、普遍論争。