今回は、『社会を扱う新たなモード』(飯野由里子・星加良司・西倉実季 生活書院 2022)の感想をつづります。 障がい者などの「マイノリティが経験する不利や不便さ、生きづらさの原因」について「障害の社会モデル」の視点から、手厳しく社会を批判する一書です。 私たちが問題なく使っている社会常識のこれやあれやがすべて差別的な思想が基盤となっていることを、これでもかこれでもかと明らかにしていくので、一ページ読むだけでも疲弊します。ましてや一冊読了となれば身も心も困憊します。 そんな読み応えのある本でした。 とはいえ、読めば健常者に代表されるマジョリティが自分たちが暮らしやすいように社会を設計し、運営して…