聖母 作者:レオポルト・フォン ザッハー=マゾッホ 中央公論新社 Amazon 『聖母』L.v.S=マゾッホ著 藤川芳朗訳を読む。 ヒロインは―あるいはマドンナか―異端宗派の女性教祖マルドナ。その美貌とグラマラスな肢体はカルト宗教の広告塔として布教に光を与える。 マルドナを慕うのは農夫サバディル、裁判官で貴族のツェミオフォルスキ。男性ばかりでない、彼女の世話をする美少女ニンフォドーラまでも。マルドナは自由奔放。肉体関係を結んでも、心までは結ばない。特定の男性のものになる気はさらさらない。ところがサバディルとニンフォドーラがこっそりできてしまうと内心もやもやする。 教祖ゆえ教義に従わない者には戒…