マックス・ウェーバー(訳: 富永祐治・立野保男)『社会科学と社会政策にかかわる認識の『客観性』』(岩波文庫、1998年) なお、本書で傍点による強調がされている箇所について、強調の引用までは本稿では行わない。それとは関係なしに、私が必要と思った箇所について、下線による強調を施す。 [1]そこで、まず、そうした〔社会政策の批判という〕目的と、手段をこうして〔科学に〕限定することとが、いったいどうすれば原理的に結びつけられるのか、という問題が生ずる。 [2]・・・「あるもの」〔存在〕の認識と「あるべきもの」〔当為〕の認識とは、原理的には区別されなかった。この区別を妨げたのは、第一に、変わることなく…