先に「ジャズ・ドラム(1)」でご紹介した二人、アート・ブレイキー(Art Blakey)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(Pillie Joe Jones)とは趣を異にする、しかし極めて重要なドラマーとしてアート・テイラー(Art Taylor = Arthur S. Taylor, Jr、1929年4月6日-1995年2月6日)を取り上げないわけにはいかない。 テイラーのドラミングはどちらかというとソフト、かつ乾いた響きをもっているのが特徴で、繊細なシンバル・ワークも一級品である。 さまざまなセッションにおいて重要な働きをし、もし彼がいなかったら1950年代から60年代前半にかけてのジャズ黄金…