グローバリズムという言葉がある。ある人は、これに眉をひそめる。 「グローバリズムなんてものが進捗すると、ろくなことがない」 そんな人が、グローバリズムを象徴するものとして、時折槍玉に上げるのが、マクドナルド――というファストフード・チェーンである。 世界中にあの赤い看板がはびこり、若者や子どもたちを惑わせ、地域の食文化を喪失の危機に追い込んでいる――。 アフリカの人、 アジアの人、 アラブの人、 皆が皆、同じ味に騙され、口をそろえてこれを「美味だ」という世の中など、面白いものか――などと、揶揄される。 ところがだ。一方のマクドナルドの方では、案外地域文化の尊重、地域への密着も考えていて、グロー…