ボヘミアン・ラプソディ 第6話 臆病王マーティン後編 西暦948年2月、臆病王マーティンの母である王太后シビレが酒に溺れた結果、この世を去った。この頃から目を悪くして眼鏡を手放せなくなったボヘミア王であるが、同時に徐々に精神をも病み始める。その始まりとなったのが彼の少年時代に摂政を努め、晩年はオポラニア公の妻となって同盟の架け橋となった母の死であった。その後も兄弟、友人、妻を失い、孤独を深めていった晩年には静かな狂気へと沈んでいく。そんな男の後半生をここから語っていきたい。 西暦949年1月、臆病王は従兄弟であるチャースラフ伯と7年前にボヘミア王暗殺未遂事件を引き起こして光を奪われたリトムニェ…