昨日からのつづきです。「経済」5月号、牧野広義阪南大名誉教授の「マルクスの未来社会論と生産力」について。 . 第2に、今、考察すべきは、最新の知見が明らかにしているように人新世の時代、プラネタリー・バウンダリー、ドーナツ経済論など、新しい認識ではないか。 丸い惑星地球に限界があるように、人間の物質生産・経済成長にも限界はあるはずで、今、人間活動がその地球の限界にぶつかっていて、科学者や国連は、人類は破局を迎えつつあると繰り返し警告している。 マルクスは、未来の社会の必然の国の時間においても、人間の欲求に応じた生産が必要だが、それでも無限の生産・廃棄、無限の物質代謝ではなく、自然との調和を説いて…