わたしたちが〈いいこと〉のために自分を犠牲にするというとき、なにがほんとうに〈いいこと〉であるか、それをどのようにしてわたしたちは知ることができるのか。 友人の生命を助けて死んだカムパネルラは、文句のない善行にみえる。それでもカムパネルラは、泣きだしたいのをこらえているように急きこんで云わねばならない。「おっかさんは、ぼくをゆるして下さるだろうか。」カムパネルラがそのようにして早死にしてしまうことは、少なくともカムパネルラの母親にとって、ほんとうに〈ひどいこと〉である。(見田宗介『宮沢賢治 存在の祭りの中へ』岩波現代文庫、2001) おはようございます。今週末は運動会です。スタイリッシュな運動…