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Michel Foucault(1926年10月15日〜1984年6月25日) 戦後フランスを代表する哲学者・歴史家。ボアティアの高名な外科医の子として生まれる。 晩年、ホモセクシュアルであることをインタビューで告白して話題となった。エイズで亡くなったといわれている。主要著作はほとんど翻訳されているが、いずれも高価であるため、気軽に買えるとはいいがたい。 晩年の愛読書は『ラ・ロシュフコー箴言集』(岩波書店)。
『今を生きる思想 ミシェル・フーコー 権力の言いなりにならない生き方』箱田徹 講談社現代新書100 今を生きる思想 ミシェル・フーコー 権力の言いなりにならない生き方 (講談社現代新書100) 作者:箱田徹 講談社 Amazon 権力に支配されないというのがどういうことなのか。フーコーの入門編としていい本だと思う。 フーコーの語った哲学のキーワードをまとめておきたい。 エピステーメー:無意識に共有しているものの見方や思考の枠組 これを基準に自分は「こうやってもおかしくないか」「あれは常識外れだろう」と考えるわけか。それは時代に依っている。 パノプティコン:一望監視施設。中央に監視塔があり、そこ…
その村には、柵がなかった。門もなければ、見張りもいない。出ていこうと思えば、いつでも出られる村だった。村の中央には、小さな掲示板があって、そこには時々、紙が貼られた。 🏷️「よくできました」「助かっています」「今回は特に良かったです」紙は毎日貼られるわけではなかった。何も貼られない日も多かった。けれど、ときどき貼られるその紙は、村の人たちの足を、ほんの少しだけ軽くした。村長は、あまり前に出てこなかった。大きな声で命令することもなかった。困っている人がいれば、「無理しなくていいよ」と言っただけだった。村の仕事は、単純だった。覚えれば、体が勝手に動く。考えなくても、手は動いた。 ✋ある人は言った。…
夜の海岸線に立つと、無限に続く波の音が、まるで「知性」そのもののメタファーのように聞こえることがあります。それは遥か遠い過去から続く普遍の法則に従っているのか、それとも、たった今、この砂浜に打ち寄せるために社会や歴史の風に形作られたものなのか。 1971年、アムステルダムのテレビスタジオで行われたミシェル・フーコーとノーム・チョムスキーによる伝説的な討論は、まさにこの根源的な問い――「人間の本性(Nature)と社会(Nurture)」――について、現代にまで響く深い亀裂を残しました。そして、半世紀の時を超えて、この論争は再び私たち人類の目の前に現れています。 フーコーとチョムスキーによる19…
セクシュアリティ概念の歴史的変遷:フーコーが描く古代の倫理から近代のアイデンティティへの道のり 現代の私たちにとって当たり前の「セクシュアリティ(性)」という概念は、個人の欲望に本質的に関連付けられたアイデンティティという現代的な考え方であり、わずか140年ほど前の1880年代頃になってようやく誕生しました。しかし、その発展の歴史は古く、古代ギリシャの哲学的倫理から、キリスト教の自己否定の教え、そして近代の科学的分類へと、西洋社会の根本的な変化と密接に結びついています。 そこで本稿では、この概念がいかにして形成され、現代の「性」の認識に至ったかについて、ミシェル・フーコーの『性の歴史』が描く道…
【わかりやすく解説】ミシェル・フーコー『監獄の誕生』が暴く「監視と自己規律」の設計図:現代社会の権力構造を系譜学的に読み解く フランスの偉大な思想家ミシェル・フーコーが1975年に発表した傑作『監獄の誕生—監視と処罰』は、単なる刑罰や刑務所の歴史書にとどまらず、現代社会を支配する「権力の隠された設計図」を冷徹かつ鮮やかに解体したものです。 現代社会、すなわちスマートフォンを通じて世界と繋がりながら、同時に絶えず監視されるという「監視と自己規律」の構造を生きる私たちにとって、この著作が持つ洞察は極めて本質的です。 フーコーは、人間を管理・支配するための技術が、いかにして王政時代の残虐な処刑台から…
序章:『知の考古学』とは?従来の思想史と異なる「思考の前提」を探る方法論 ミシェル・フーコーが1969年に著した『知の考古学』(L'archéologie du savoir)は、客観的な人間の意識の下で作用する規則に従い、特定の時代と地域で用いられる言語と思考の限界を決定づける可能性の概念的体系を探る、方法論的かつ知の歴史に関する学術論文です。 フーコーがこの画期的な方法論で目指したのは、歴史上の「知識」そのものを叙述することではありません。彼が探求したのは、ある知識が成立するための「前提」や、時代を支配する「思考のルール」や「発言の規則性」です。これは、偉人たちが「何を考えたか」を追う従来…
【わかりやすく解説】ミシェル・フーコー『言葉と物』とは?エピステーメーと「人間の終焉」を読み解く 「ミシェル・フーコーの『言葉と物』を読んでみたけれど、難しくて挫折してしまった…」 「フーコー思想の核心を知りたいけれど、何から手をつければいいかわからない…」この記事は、そんなあなたのために書きました。 ミシェル・フーコーが1966年に発表した代表作『言葉と物(Les Mots et les Choses)』は、当時の思想界に衝撃を与え、哲学書としては異例のベストセラーとなりました。しかし、その複雑な考察と独特の概念は、多くの読者を「途方もない挫折感」に陥れる「迷宮」とも評されてきました。 この…
ミシェル・フーコー『狂気の歴史』:理性という名の檻が作り出した「狂気」の物語 「狂気」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。多くの人が、治療すべき精神の病、社会から逸脱した異常なもの、といったイメージを抱くかもしれません。しかし、フランスの現代思想家ミシェル・フーコーは、この当たり前のように受け止められている「狂気」の概念に、生涯をかけて挑みました。 彼の主著である『狂気の歴史』は、単なる精神医学の歴史書ではありません。これは、「狂気は、いつ、誰によって『病気』にされたのか?」という、クールでありながらも痛切な問いかけから生まれた、権力と知の構造を暴き出す衝撃的な作品です。 この問いの背景には…
ジムに行こうかと思ったんだけど、あっさりスキップ。 月曜日から本格稼働なので、そのときにまとめてやればいいいやと安易にスキップ。本当はこういうのがいけないんだろうけどなあ。これが凡人が凡人たる所以なのだ笑 昨日の日記に書いたけど、うちの南側の道路の雑草が枯れた話を妻にしたら、妻も気味悪がっていた。それって犯罪的な何かと紙一重じゃないかって。そうだよな、言われてみれば、そんな気もしないでもない。 今日も今日とて生産的なことは何もできないだろうと割り切って、夕方に掃除をやろうということだけ決めて、ダラダラすることに徹した。 娘が塾に行ってしまったので、妻としっぽり長話をする。やはりコミュニケーショ…
「また今朝も寝坊してしまった...」 Aさんは、いつもこんな風に自分を責めていました。「早寝早起きは三文の徳」という言葉が頭をよぎるたびに、罪悪感に襲われてしまいます。 なぜ私たちは、「早起き」を無条件に「良いこと」だと信じているのでしょうか。そして、この「当たり前」は、本当に疑う余地のない真理なのでしょうか。 こんな疑問を徹底的に考え抜いた人がいます。20世紀フランスの哲学者ミシェル・フーコーです。そして、フーコーの考え方に影響を受けて生まれた心理療法があります。「ナラティブ・セラピー」です。 フーコーは、私たちが「真理」や「正しいこと」だと信じていることの多くが、実は特定の時代や社会によっ…